目次
- サッカー延長戦見据えた戦い方で差がつく120分の配分術
- はじめに:延長戦を見据えた「120分設計」という発想
- ルールとデータで押さえる延長戦の現実
- エネルギー配分の基礎:生理学から考える120分
- 90分と120分で変わるゲームマネジメント
- スコア状況別:延長戦を見据えた戦い方
- 時間帯別の配分術:0〜120分のロードマップ
- ポジション別・120分の配分術
- プレッシングとブロックの段階設計
- ボール保持で実現する省エネ設計
- 交代・ローテーション戦略:延長を見据えた人材配分
- 栄養・水分・補食のタイミング設計
- ウォームアップと再活性化ルーティン
- メンタルと認知の持久力:120分間の集中力設計
- トレーニング設計:練習で120分を再現する
- アマチュア・学生に合わせた現実解
- よくある失敗と回避策
- 試合当日のチェックリスト:個人・チーム・スタッフ
- 事例で学ぶ:延長戦見据えた配分術の意思決定
- データとツールの活用法
- まとめ:明日から実践できる3つのアクション
- おわりに:サッカー延長戦見据えた戦い方で差がつく120分の配分術
サッカー延長戦見据えた戦い方で差がつく120分の配分術
勝負が動くのは90分の最後とは限りません。延長戦まで見据えた「120分設計」を持っているかどうかで、最後の10分の顔つきは変わります。本記事は、延長戦を前提にしたエネルギー配分・戦術判断・交代・補給・メンタルまでを、現場で使える言葉と手順に落とし込んだ実践ガイドです。難しい理屈は最小限に、ピッチでそのまま使える「配分術」を届けます。
はじめに:延長戦を見据えた「120分設計」という発想
90分発想からの脱却と120分の配分術
「とにかく90分間全力で」は響きますが、トーナメントではそれだけだと足りません。延長戦も視野に入れるなら、ゲームプランは最初から120分で設計するのが合理的です。強度を上げる時間、休む時間、交代の準備、補給のタイミングをあらかじめ段階化しておくと、延長の局面で“選択肢”が残ります。
延長戦見据えた戦い方がもたらす競争優位
延長に入る試合は珍しくありません。延長を意識したテンポ管理や省エネの技術があるチームは、終盤の判断ミスを抑え、走力が落ちた局面でも“質のある一手”を出せます。これは身体能力の差ではなく、準備と配分の差です。勝敗を分けるのは、残り15分で「何を削り、何を残すか」を決められる力です。
この記事の読み方と実践への落とし込み
本記事は「ルール・生理」「戦術・交代」「補給・メンタル」「練習再現」の順に進みます。まず現実を押さえ、次に配分の型を作り、最後に練習で再現性を高めます。チームで共有する際は、見出しごとにメモを作り、試合ごとに微修正して“自分たちの120分”に仕上げてください。
ルールとデータで押さえる延長戦の現実
延長戦の基本ルール(時間・交代枠・飲水タイム)
延長戦は原則15分×2の計30分。交代枠や人数は大会規定により異なります(例:規定の交代枠に「延長で追加1枠」が認められるケースなど)。飲水・クーリングブレイクも気温や大会規定で設けられることがあります。自分たちの大会要項は必ず事前確認し、ベンチ内に簡易メモを用意しましょう。
延長突入率と得点分布の傾向をどう読むか
ノックアウト方式では、延長突入は珍しくありません。延長では運動量低下でプレー強度が落ちやすく、セットプレーやミスを起点にスコアが動く傾向があります。つまり、延長で“仕留める”には、走力よりも「局面の質」や“決め事の明確さ”が重要です。
PK移行の確率と心理的影響を前提にした意思決定
延長でも決着がつかなければPK戦。PKは個人の技術だけでなく、疲労や心理の影響が大きい局面です。延長後半は「無理に倒しにいくか、PKに備えるか」の判断が必要。キッカー順、GKの傾向メモ、蹴り方の共通ルール(例:決めたコースを変えない)を、延長前には再共有しておきましょう。
エネルギー配分の基礎:生理学から考える120分
有酸素・無酸素の役割分担とゲーム強度
サッカーは有酸素(長時間の土台)に無酸素(スプリントや切り返し)が乗るスポーツ。序盤に無酸素の連発が続くと、後半や延長でのキレが落ちます。ベースは“有酸素の範囲で回す時間”をきちんと作り、勝負どころで無酸素の爆発を使うイメージです。
グリコーゲン枯渇と判断スピードの関係
筋グリコーゲンが減ると、動きだけでなく判断速度も鈍ります。延長でのパスミスや寄せ遅れの多くは、頭が回らない状態から生まれます。配分の目的は体力温存ではなく“判断を鈍らせないこと”。補給とテンポ管理で、頭を最後までクリアに保ちましょう。
疲労の見える化:RPE・心拍・主観指標の使い分け
現場で使いやすいのはRPE(主観的運動強度=きつさの自己評価)。チームで「今日のRPE目安」を共有し、ハーフタイムの自己申告で微調整します。心拍計やGPSがなくても、スプリント回数や戻りの遅れをコーチが観察し、交代や配置の判断材料にしましょう。
90分と120分で変わるゲームマネジメント
テンポコントロール:速くする時間と休む時間
ずっと速いは続きません。相手の整っていないスローインやリスタートは速く、セットしている相手には一度落ち着く。ボールアウト時は深呼吸と合図で“チームの呼吸”を合わせる。攻撃の3〜4本目に一度後ろで回すなど、意図的な緩急で体力と心拍を整えます。
プレス強度の段階設計とラインの高さ
開始直後・後半開始・延長開始は“プチ強度アップ”で相手にストレスを与え、他の時間帯はミドルブロック。ラインを5〜10m下げるだけでも消耗は大きく変わります。強度の段階表(高・中・低)を用意し、キャプテンの合図で切り替えられるようにしましょう。
トランジション頻度を抑えるボール循環の作り方
奪ってすぐ前進だけが正解ではありません。相手が整っている時はいったん後方に戻して、左右の揺さぶりで相手のスライドを増やす。自分たちのスプリントを減らし、相手に走らせる発想が「省エネ」と「消耗戦の主導権」を同時に手にできます。
スコア状況別:延長戦を見据えた戦い方
リード時:リスク管理と省エネの両立
リードを守るときは、ラインを下げすぎず中盤で時間を作るのがポイント。両SBの同時高い位置取りは避け、片側ずつ。カウンターは2〜3人で完結し、外してもリスクが残らない形に。ファウルの質(サイドで切る)もチームで共有しておきます。
ビハインド時:エネルギーの“前借り”と交代の決断
追う展開は短期的な負荷増が必要。だからこそ「どこで前借りするか」を決めます。後半60〜75分に強度を上げ、同時に交代でエネルギーを足す。延長を見据え、延長開始直後に“もう一段”出せる選手を残しておくことも有効です。
スコアレス時:PKを視野に入れたゲームプラン
無理な縦パスでトランジションを増やすより、セットプレーの回数を増やす発想へ。PKも視野に、キッカーの疲労を抑える起用・交代を検討。守備は中で弾き、外から打たせる原則で、被シュートの質を管理しましょう。
時間帯別の配分術:0〜120分のロードマップ
前半(0–45分):立ち上がりとゲームの“呼吸”を作る
前半15分は相手の意図を観察しながら、無理なくボールを動かす時間帯。1点取っても直後の5分は慎重に。飲水やスローインで意図的に呼吸を整え、生命線の選手(ボランチ・CF)に無駄なスプリントをさせない配置を選びます。
後半(46–90分):延長を意識した強度再配分
後半開始〜15分で再び圧をかけ、60分前後で交代とテンポの見直し。スコア状況に応じて強度を上下させ、延長のために“もう一段”残しておきます。リスクのかけ方は端(サイド)から。中央は最後まで閉め続けます。
延長前半(91–105分):“勝ち筋”の選別
延長に入ったら、勝ち筋を2つに絞る(例:左のクロスか、右のセットプレー)。全員が同じ絵を共有することで、余計なランを減らし、判断速度を上げられます。インテンシティは“中の上”。使い切らないのがコツです。
延長後半(106–120+AT):終盤の意思決定と微修正
残り15分は、選手の“目の焦点”と戻りの遅れが合図。ファウルの質、ボールロストの質を厳密に。交代は「守るため」だけでなく、クリアとセカンド回収の質を上げる目的でも行います。PK準備の再確認もこの時間に。
ポジション別・120分の配分術
センターフォワード:走る距離よりも走る“質”
CFは“釣る・剥がす・留める”が仕事。常に全力ではなく、CBの死角に立つ、ワンタッチで外す、競らずに収めるなど、頭を使って省エネを。延長ではターゲットの位置取りとファウルをもらう技術が武器になります。
ウイング:縦スプリントの回数管理と内外の走り分け
縦突破の回数を決め、間は内側にポジションを取り省エネ。1回の突破でクロスまで行けないときは、ためて味方を待つ選択もOK。終盤はカットイン重視で、距離よりも決定機の質にフォーカスします。
インサイドハーフ/ボランチ:認知負荷と省エネの技術
最も“頭を使う”ポジション。受ける前に顔を上げる回数を増やし、二手三手先を共有。寄せる・切るの判断を簡略化し、迷いを減らすことで省エネ化。延長ではアンカーの前に一枚置き、中央を閉じて事故を減らします。
サイドバック:攻守のオーバーラップ配分
両SB同時の高い位置取りは控えめに。裏抜けはウイングと交互にし、終盤はクロスの質を優先。二度追いにならないよう、最初の立ち位置を5m深くするなど、燃費の良い選択を重ねましょう。
センターバック:ライン統率とリスク管理
CBの省エネは“言葉とライン”で作る。押し上げとスライドを声で先導し、無用な全力スプリントを減らします。延長ではカバーの優先順位(中央>サイド)を明確にし、前に出る回数を絞って被カウンターを抑えます。
ゴールキーパー:集中力持続と配球テンポの調整
GKは配球テンポで試合の呼吸を作れます。リード時は一拍置き、ビハインド時は素早く前進。延長ではハイボール処理とセカンド対応の声かけが生命線。PKを見据え、相手のキッカー傾向メモを再確認しましょう。
プレッシングとブロックの段階設計
立ち上がりのPPDA目安と相手把握
PPDA(守備行為1回あたり相手に許したパス数)は「どれだけボールを持たせたか」の簡易指標。序盤は低め(厳しめのプレス)で相手のビルドを観察し、見えた弱点に合わせて以降の基準を調整。厳しすぎてガス欠にならないラインで管理します。
ミドルブロックとリトリートの切り替え基準
相手のスピードや技術が高いときは、奪いどころを絞ったミドルブロックへ。背後のスペース管理が難しいと感じたらリトリートを即決。判断の遅れは一番の無駄遣いです。
相手ビルドアップの誘導方向と奪い所の固定化
相手の苦手なサイドに誘導し、タッチラインを味方にする守り方を徹底。寄せる前に切る、二人目が奪う。奪い所を固定すると、全員の走る方向が揃い、省エネでボールを奪えます。
ボール保持で実現する省エネ設計
“運ぶポゼッション”と“休むポゼッション”の使い分け
前進のために運ぶ時間と、心拍を落とすために休む時間を区別。休むときはCB・ボランチ・SBで三角形を作り、相手の最初のプレッシャーラインを外すことに集中。無理に縦を刺さず、質の高い前進だけを選びます。
サイドチェンジとテンポ操作で疲労をずらす
長いサイドチェンジは相手のスプリントを増やします。自分たちはボールに合わせて“歩いてポジションを取る”ぐらいでOK。相手の疲労が溜まると、中央にレーンが開きます。
セットプレーで整える呼吸と配置の考え方
CK・FKは単なる得点機会ではなく“呼吸を整える場”。キッカーが合図を出し、全員が帰陣と配置を確認。終盤のセットはターゲットを絞り、セカンドボールの回収位置を明確にしましょう。
交代・ローテーション戦略:延長を見据えた人材配分
交代のトリガー:データと直感の統合
交代は「スプリントの戻りが遅い」「寄せの角度が鈍い」「声が減った」などをトリガーに。選手の自己申告(RPE)とスタッフの観察を合わせて判断します。迷うくらいなら早めが鉄則です。
延長突入に備えた交代枠の温存と使い切りの線引き
大会規定の交代枠を前提に、90分内で使い切るか、延長に残すかを試合前に決めておきます。勝ちに行く交代と、延長を想定した体力確保の交代は別物。役割と目的を明確にして運用しましょう。
PKキッカーとGK含むスペシャリスト起用の判断軸
PKを視野に入れるなら、キッカー候補とGKの相性や特長も材料に。延長終盤の交代は「セットプレーの質」「空中戦」「ボールキープ力」など、勝ち筋に合うスペシャリストを優先します。
栄養・水分・補食のタイミング設計
試合48〜24時間前の炭水化物戦略
直前に慌てるより、前日からの炭水化物(ごはん・パスタ等)の確保が重要。消化に優しいものを中心に、普段通りに近い食事でOK。水分もこまめに取り、朝の体重変動を小さく保ちます。
ハーフタイム・延長前の補給と電解質管理
ハーフタイムは水だけでなく電解質を含むドリンクを。延長前はジェルやバナナなど消化の軽い補食が有効です。飲み過ぎでお腹が張らないよう、少量ずつを目安に。
カフェインや簡易補食の扱いと個人差への適応
カフェインは個人差があり、摂り過ぎは逆効果になることも。普段から試して反応を把握しておきましょう。初めてのことは本番で試さない、が鉄則です。
ウォームアップと再活性化ルーティン
キックオフ前の体温・神経系の最適化
体温を上げ、神経系を“点火”するドリルを短時間で。最後は試合の動き(スプリント・切り返し・シュート)で締め、試合の呼吸に合わせます。
ハーフタイムの再アップで失速を防ぐ
ハーフタイムの座り過ぎはNG。後半開始3分前に小さな加速とジャンプで再活性化。交代選手は個別に体温を上げておきます。
延長突入前の“再点火”プロトコル
延長前は30〜60秒のミニ再アップ(加速・ステップ・ショートスプリント)。同時に合図と役割を再確認し、頭と体を同じ方向に向けます。
メンタルと認知の持久力:120分間の集中力設計
個人とチームのルーティン(合図・キーワード)
「寄せる=赤」「休む=青」などのキーワードを決め、全員で使う。コーナー前の指差し確認、失点後の集合ルーティンなど、行動で切り替えを作ります。
ネガティブ感情のリセット技術と呼吸法
ミスの後は3回の呼吸で視野を広げる、視線を上げて姿勢を戻す。個人のリセット技術を決めて、練習から繰り返します。
PKを見据えた注意配分と役割共有
延長終盤は「勝ちに行く」と同時に「PK準備」の二面作戦。キッカー順、GKの確認、リバウンド対応まで、言葉にして共有します。
トレーニング設計:練習で120分を再現する
小サイドゲームでのRPEコントロールと間欠走の統合
小サイドゲームの合間にショート間欠走を挟み、ゲーム強度と走力の切替を練習。RPEを口頭で共有し、やり過ぎを防ぎます。
疲労下の意思決定ドリル(時間帯条件付き)
あえて疲れた状態での3対2や4対3で“正確さ”を求める。時間帯条件(「延長のつもりで」)を加えると、判断の再現性が高まります。
週間計画:負荷の波とリカバリーのデザイン
重い日(走力・強度)→技術戦術の日→軽い日→試合、の波を作る。睡眠・補給の習慣化も「見えない練習」の一部です。
アマチュア・学生に合わせた現実解
限られた交代枠・ベンチ人数でのやりくり
複数ポジションをこなせる選手を優先してベンチへ。終盤に必要な役割(高さ、キープ、スプリント)に合わせて枠を配分します。
遠征・暑熱・寒冷環境への準備と配分術
暑熱時はクーリングと電解質、寒冷時は保温とウォームアップ延長。環境に合わせて“最初の5分”の強度目安を下げ、体に合わせます。
審判・試合運営の流れへの適応力を上げる
試合運営のリズムに合わせ、止まった時間で呼吸を整える。判定に感情を持っていかれないための合図(掌を開く、深呼吸)を決めておきます。
よくある失敗と回避策
序盤ハイプレスのやり過ぎとガス欠
開始直後の全開プレスは魅力的ですが、相手が耐えた瞬間に自分たちが消耗します。狙い所を決めた“部分ハイプレス”に切り替えましょう。
ボール保持で“止まりすぎる”ことで相手に休まれる
止める・蹴るが遅い保持は、相手の休憩時間になります。テンポ変化(ワンタッチ・スイッチ)を挟み、相手の休憩を奪います。
交代の先延ばしとスイッチの遅さ
「もう少し見よう」は危険。迷ったら交代、スイッチは早めに。決断の速さが省エネにつながります。
試合当日のチェックリスト:個人・チーム・スタッフ
個人チェック:補給・用具・役割の確認
- 補給:水・電解質・ジェル(延長用を含む)
- 用具:スパイク2種、テーピング、防寒・暑熱対策
- 役割:セットプレー配置、合図、時間帯の強度目安
チームチェック:プランA/B/PKの共有
- プランA:通常の勝ち筋と強度
- プランB:相手対応の修正案
- PK:キッカー順、GK確認、再蹴対策
スタッフ・親のサポート:観察ポイントと声かけ
観察は“戻りの遅れ・姿勢・声”。声かけは「具体と肯定」を基本に。水分と補食の手渡しタイミングもサポートしましょう。
事例で学ぶ:延長戦見据えた配分術の意思決定
得点直後の5分をどう使うか
直後の5分は最も危険。全員で一度落ち着き、相手のキックオフ後の一手を待ち、ブロックで受ける。ここで無理に2点目を狙わないことで、延長を見据えた“燃費”を守れます。
延長前半終了間際の交代とテンポ管理
延長前半の終わりは、延長後半を制する準備時間。テンポを一段落として呼吸を合わせ、必要なら交代でフレッシュな脚を投入。再開直後の5分で勝負します。
PK戦を視野に入れた延長後半の采配
勝ちにいく姿勢は維持しつつ、PKの準備を整える二面作戦。キッカーの疲労が大きければ交代も検討。GKには相手の傾向を最終共有し、自信のある動きを一本に絞らせます。
データとツールの活用法
心拍・GPS・RPEの基本と手軽な代替手段
理想は心拍・GPS・RPEの併用ですが、難しければ「自己申告RPE」「スプリント回数の目視」「戻りの遅れチェック」で十分。手元のメモに簡単に残します。
簡易ログの付け方:時間帯別の主観・客観データ
15分ごとに「走れている/判断が遅い」などの主観メモと、交代・ファウル・セットプレー回数など客観をセットで記録。次戦の配分に直結します。
映像タグで振り返る“疲労と意思決定”の関係
映像は「ロストの直前」「寄せの遅れ」「決定機の前後」にタグ付け。疲労が原因のミスか、判断の問題かを切り分け、練習テーマに落とし込みます。
まとめ:明日から実践できる3つのアクション
戦術面:テンポとプレスの段階表を作る
高・中・低の強度表と合図を決め、時間帯とスコアで切り替える仕組みを共有しましょう。
フィジカル面:補給と再活性化のルーティン化
ハーフタイムと延長前の補給・ミニ再アップを固定化。“やることが決まっている安心感”が終盤の質を高めます。
メンタル面:合図・役割・PKまでの共通言語
合図の言葉、役割の確認、PKの手順を、練習から口に出して合わせる。迷いを減らせば省エネにつながります。
おわりに:サッカー延長戦見据えた戦い方で差がつく120分の配分術
120分を前提にした配分術は、才能を“最後まで機能させる”ための設計図です。強度を上げる時間、休む時間、交代、補給、言葉。どれも今日から整えられます。次のノックアウトで、終盤にまだ一手残っている自分たちでいられるよう、チームの「120分設計」をつくっていきましょう。
