サイドバック(SB)が外ではなく中央へ絞る“可変システム”。ここ数年で一気に広まったこの戦術は、単なる流行ではありません。ビルドアップの安定化、攻撃の厚み、カウンター対策まで一体化できるのが大きな魅力です。一方で、動く選手が増えるほど意思疎通の難易度も上がります。この記事では、サッカー可変システムでSBが中央へ入る戦術の狙いと動き方を、現場で使える言葉と具体例で整理します。練習や試合のすぐ後に見返せる“実務的なメモ”として活用してください。
目次
- イントロダクション:可変システムと“SBが中央へ入る”戦術の現在地
- SBが中央へ入る狙い:攻守における5つのメリット
- 配置と形のバリエーション:2-3-5、3-2-5、3-1-6など
- フェーズ別の動き方:トリガーと戻りどころ
- 具体的な技術と認知:内側で生きるSBの基本動作
- 連携の原則:5人で作る前進の形
- 守備への切り替えとプレッシング設計
- 相手システム別の対策・攻略ポイント
- よくある失敗と修正法
- トレーニングメニューとドリル設計
- 身体・認知・メンタルの要件
- 年代・カテゴリー別の導入ポイント
- 参考になる実例と戦術的傾向
- データと評価指標:戦術の効果を可視化する
- 実装ステップ:チームへの組み込み方
- FAQ:よくある疑問に答える
- まとめ:成功の鍵と次にやること
- あとがき
イントロダクション:可変システムと“SBが中央へ入る”戦術の現在地
可変システムとは何か(ビルドアップ時の形の変化と意図)
可変システムとは、守備と攻撃、あるいはボールの位置に応じて、チームの立ち位置(フォーメーション)が意図的に変わる設計のことです。例えば守備は4-4-2、攻撃は3-2-5といった具合に、相手のプレスを外しやすく、味方が角度を作りやすい形へと“可変”します。狙いは、数的優位・位置的優位・質的優位のいずれか(できれば複合)を得ること。SBが中央へ入るのは、その可変の中心的な手段のひとつです。
インバーテッドSB(内側SB)の定義と歴史的背景
インバーテッドSBとは、サイドライン付近で幅を取るのではなく、ビルドアップ時に中央やハーフスペースへと絞るSBの動き方を指します。過去にも内側へ絞るSBはいましたが、ポジショナルプレーの普及とともに体系化が進み、欧州のトップクラブを中心に一般化。現在は国内外の多くのチームで、相手のプレス形に合わせてSBの内外を切り替える発想が当たり前になっています。
現代サッカーの潮流とポジショナルプレーとの関係
現代の潮流は「ボール保持とトランジション(切り替え)の両立」。ポジショナルプレーの原則(5レーン占有、角度と距離の確保、三角形/菱形の連続)は、SBが内側で中盤化することでより実現しやすくなります。特に、アンカー周辺のサポート役が増えることは、失ってからの守備(即時奪回)にも直結します。
この戦術が注目される理由(リスクとリターン)
リターンは、ビルドアップの安定、ライン間攻略の容易化、カウンター耐性の向上。リスクは、背後のスペース露出、外幅消失による停滞、コーチングの難度上昇です。成功の鍵は「誰が内に入り、誰が外幅を担当するか」を秒単位で入れ替えられること。固定よりも状況判断の質がものを言います。
SBが中央へ入る狙い:攻守における5つのメリット
ビルドアップの数的優位と安定化(2-3/3-2の土台)
SBが中に入ると、後方は2-3や3-2の形を作りやすくなり、相手の2トップや1トップに対して常に数的優位を確保できます。これにより、最初のパスコースが複数生まれ、無理な縦パスを減らせます。
中盤の厚み創出とライン間攻略(ハーフスペース活用)
中央の枚数が増えることで、IH(インサイドハーフ)やCFがライン間で前を向きやすくなります。SBがハーフスペースに顔を出すと、相手のボランチが迷い、内外どちらにもパスを通しやすくなります。
アンカー保護とカウンタープロテクションの強化
アンカーの近くにSBが入ると、ロスト時の距離が短くなり、すぐに囲めます。いわゆる“5秒ルール”の実行力が上がり、被カウンターの第一波を減らせます。
5レーン占有による攻撃幅・深さ・連動の最適化
SBが内側に入る分、WG(ウイング)やIHが外幅を取る選択肢が生まれ、5レーン(左外/左ハーフ/中央/右ハーフ/右外)を柔軟に埋められます。幅と深さの両立で、クロスとカットバックの使い分けがスムーズに。
プレス回避の角度形成と前進ラインの創出
内側SBはCBやGKと三角形を作りやすく、縦と横のスイッチが簡単になります。特に相手の1stプレスを外した直後、前進の“新しいライン”をすぐ作れるのが強みです。
配置と形のバリエーション:2-3-5、3-2-5、3-1-6など
片側インバート vs 両側インバートの違いと使い分け
片側インバートは、逆サイドのSBが外幅を管理しやすく、リスクを抑えやすい設計。両側インバートは中央の厚み最強ですが、サイドチェンジ時の外幅が消えやすいのでWGの位置取りが重要です。
偽SBと偽CB(センターバック前進)の比較
偽SB(SBが中へ)の利点は慣れた外→内への移動で角度を作れること。偽CB(CB前進)は背後を3枚で管理しやすい反面、CBの前進技術が求められます。選手特性で選ぶのが現実的です。
IH・アンカーとの三角形(ボックス型)構築パターン
SBがアンカー脇に入ると、IHと“内側三角形”が形成されます。もう一方のIHが降りてボックス(箱型)を作ると、縦横にパスの選択肢が増え、相手の守備ラインを揺さぶれます。
WG・CFの立ち位置修正(幅取りと内外の回し)
SBが内側なら、WGは基本外幅。CFはCB間/片側CB外側へ立って背後への脅しを継続します。内外の回し(アウト→イン→アウト)で相手のスライドを遅らせるのが狙いです。
フェーズ別の動き方:トリガーと戻りどころ
キックオフ/ゴールキックでの初期配置と誘い方
最初からSBを内側に置くのではなく、相手のプレスの出方を見てから絞るとバレにくいです。GKからCB→内側SBの縦角度を作るため、アンカーは相手の影に隠れすぎないことがポイント。
第1局面:CB・GKと作る2-3の形、縦横スイッチの合図
CBとGKでボールを動かし、相手の1stラインが寄ってきた瞬間にSBが内へスライド。“イン!”のコールで合図を揃え、縦(アンカー/IH)と横(逆SB/逆IH)を素早く切り替えます。
第2局面:ライン間侵入のサポートとサイドチェンジの準備
内側SBはライン間へ入る味方の背後に位置し、落としを受ける準備を。逆サイドの外幅(WG or SB)が空くので、対角のサイドチェンジも常に意識します。
第3局面:最終ラインのリバランスとクロス局面の警戒
高い位置まで前進したら、内側SBの一人は“保険役”として背後管理。クロス局面では、外へ戻って数的同数を作れるように素早くポジション調整します。
攻撃終了時:即時奪回と後方の保険(リカバリーラン)
シュートやロストの瞬間、内側SBはボール周辺に最短で寄せ、外側のSBやCBが背後カバーへ。5秒で奪えない場合は撤退の合図“リセット!”でラインを整えます。
具体的な技術と認知:内側で生きるSBの基本動作
角度と距離の原則(同一レーン回避・対角確保)
同じレーンに2人以上重ならないのが基本。対角の味方と三角形を作り、縦・斜め・戻しの3本を常に提示します。距離は近すぎず遠すぎず、相手が触れないが味方が受けやすい“中間”を探します。
身体の向きとスキャン(受ける前の情報収集)
受ける前に最低2回、首を振って前後左右の情報を確認。半身で受け、前向きに出せるなら出す、戻すならワンタッチでテンポを切らないことが大切です。
ファーストタッチの方向づけと半身の活用
ファーストタッチは“次のパス先の方向へ”。内側は相手が密集するので、ボールを置く位置で時間を作ります。半身で相手を背負わず、正体を見せない角度が有効です。
外足・逆足のコントロールとキックバリエーション
外足のインサイド、逆足のアウトサイドなど、内側ではキックのバリエーションが武器。短いパス、対角の浮き球、足元とスペースの蹴り分けで相手の読みを外します。
カバーシャドウの理解と相手の縦パス制限
守備では自分の体で相手の縦パスコースを隠す“カバーシャドウ”が重要。寄せる角度を意識し、背中で消して前で奪う、をチーム全体で共有します。
連携の原則:5人で作る前進の形
CBとの役割分担(前進/保険の明確化)
CBが前進したらSBは保険、SBが内側で前進役ならCBは幅寄せで背後管理。二人同時に前に出ない、を約束にすると事故が減ります。
アンカーとダブルボランチ化のタイミング
SBがアンカー横へ入る瞬間に“ダブル化”。相手のトップ下がアンカーを消してくる試合で特に有効です。横関係で受け渡しを明確に。
IHの上下動と背後ランの優先順位
IHはライン間で受ける→背後へ抜ける→落とす、の順で優先度を共有。SBが内に入ったらIHは高い位置を取り、最終ラインを押し下げます。
WGの幅取り・内外の使い分け・逆サイドの関与
WGは外幅の基準点。中へ絞る時は必ず誰かが幅を引き継ぐこと。逆サイドWGは常に遠いポスト/対角を意識し、スイッチが来た瞬間に仕掛けられる準備を。
SBが外幅に戻るトリガーとライン調整
相手SBが高く出てきた、クロス局面が迫る、逆サイドへ大きく振った、などは外に戻る合図。戻る側と残る側を一声で決めます(例:“外戻る!”)。
GKの参加度合いと後方3枚の作り方
GKがビルドアップに参加すると、後方3枚(CB+GK)で相手の1stプレスを上回れます。GKの足元能力に応じてタッチ数や方向を事前に決めておくと混乱が減ります。
守備への切り替えとプレッシング設計
即時奪回(5秒ルール)の配置メリット
内側に人数がいるため、ロスト直後の囲い込みが速く、ショートカウンターを受けにくい配置を作れます。寄せる役、回収する役、背後を下げる役を分担しましょう。
プレッシングトリガーと矢印(体の向き)
相手の背向きトラップ、浮いたボール、GKへのバックパスなどを合図に一斉に前進。体の向きは外へ追い出す矢印を作り、中央を閉じます。
背後管理と最終ラインのスライド連動
ボールサイドへスライドする時、逆サイドのSB/CBは一列落ちて背後を管理。縦スピードのある相手には、最初の5メートルの出だしで負けない準備を。
ロングボール対応とセカンドボール回収
内側SBがいるとセカンド回収の枚数が増えます。競り合いの落下点と“こぼれの前後”を分担し、前向きで拾える位置を取ります。
ファウルコントロールと危険地帯の切り方
止めるべき場面では迷わず戦術的ファウル。ただしPA付近や自陣中央はリスク高。サイドへ誘導してから接触の強度を上げましょう。
相手システム別の対策・攻略ポイント
対4-4-2:2トップの脇を使う前進ルート
2トップ脇に内側SBを立て、CB→内SB→IHの三角で前進。サイドに出た瞬間、逆サイドWGが幅を最大に取ると効果的です。
対4-2-3-1:トップ下・アンカー間の管理
トップ下がアンカーを消してくるなら、SBが横で受けて前向きに。IHが背後で受けたら、ワンタッチでCFへ刺す“壁→裏”の連続を狙います。
対3-5-2/5-3-2:ウイングバック背後と逆サイド展開
WBの背後が空きやすい形。内側SBを経由しつつサイドチェンジの準備を早め、WBの出足を空振りさせて逆サイドで数的優位を取ります。
対マンツーマン志向:入れ替わりと空走の活用
マンツーには入れ替わりが効きます。SBが内、IHが外へ“空走”して相手を連れ出す。ボールは第三の選手へ。マークの基準を壊すのが目的です。
よくある失敗と修正法
内側で渋滞(同一レーン重複)する問題と解決のコール
渋滞の原因は“誰が幅を取るか”の不明確さ。合言葉を固定しましょう(例:SB内→“WG外固定”、IH中間)。被りそうなら“ずれる!”の一言でずらします。
背後露出とカバーの遅れ(縦スピード対応)
片側インバート時は逆SBが一列下がってCBと3枚化。縦パスが入る“前”に落ちる癖をつけると、背後露出を減らせます。
縦パス後の孤立とサポート不足の是正
ライン間の受け手に対し、内側SBは常に“落としの台”に。縦パス→落とし→前進の三拍子で孤立を回避します。
外幅の消失による攻撃停滞とローテーション
外が詰まったら、WGかIHがすぐ外へ。SBは内に残って三角形を維持。ローテーションは“外→中→外”の順でテンポよく。
ボールロスト後の中央破綻とリスク配分
中央に寄せすぎると一刺しでやられます。最低でも一人は相手CFのレーンを封鎖する位置に残し、両IHのうち一人は即時スプリントで戻る役を固定します。
コーチング不足(合図の不一致)を減らす方法
短いコールワードを共通化(例:“イン”“外”“スイッチ”“リセット”)。誰が言うかも決める(CB主導/GK主導)。練習から徹底しましょう。
トレーニングメニューとドリル設計
角度形成ロンド(2-1+フリーマン)の原則徹底
中央にフリーマン、外に2枚、守備1枚のロンド。受ける前のスキャン、半身、対角の確保をチェック項目に入れます。
5レーン運用のパターン練習(イン・アウトのローテ)
SB内→WG外→IH背後→落とし→サイドチェンジ、の一連を左右交互に。声と動きのタイミングを合わせます。
GK含むビルドアップ制限付きゲーム(タッチ制限/方向制限)
後方は2タッチ、前方は自由、縦パス後は必ず第三者で前進、などの制限を設定。判断を速くし、可変の反復回数を増やします。
トランジション強度ドリル(失ってからの5秒)
ロストの笛から5秒間は全員前向きで奪回、それ以降は撤退の合図。役割(寄せ/回収/背後カバー)を固定して回数をこなします。
試合前リマインドルーティン(コールワードと役割確認)
ホワイトボードで“誰が内に入るかの優先順位”“戻りどころ”“スイッチの合言葉”を確認。3分で済む短いルーティンが効果的です。
身体・認知・メンタルの要件
反復スプリント能力と方向転換(股関節の可動性)
内外の移動と切り替えが多いため、短距離の反復と切り返し能力が重要。股関節の可動域を保つと向き直りが速くなります。
認知負荷とスキャン頻度(視線のルーティン化)
情報量が多い中央では、首振りの回数が武器。受ける前に左右、受けた後に前方、のルーティンを固定しましょう。
メンタルモデル(リスク管理と判断の一貫性)
危ない時は外へ逃がす、無理はしない、背後に一人残す。チームで共通の“セーフティ基準”を持つと迷いが減ります。
コミュニケーション技術(ショートコールの統一)
短く、誰でも言える言葉で統一。“イン/外/縦/戻/リセット”。音量とタイミングが命です。
個人適性の見極め(プロフィール別の起用)
内側SB向きは、視野が広い、両足が使える、接触に強い、のいずれかを満たす選手。全てでなくても、得意を生かせる配置を考えましょう。
年代・カテゴリー別の導入ポイント
小中高での簡略化とピッチサイズに応じた調整
小中は片側インバートから。ピッチが狭い会場では中央密度が上がるので、外幅の基準点を先に決めると混乱しません。
用語の統一と段階的導入(スモールステップ)
用語はシンプルに。“イン/外/幅/間/裏”。最初はビルドアップの第1局面だけ、など段階導入が効果的です。
評価基準の設定とチェックリスト
成功判定は“前向きで受けた回数”“即時奪回までの時間”“被カウンター数”。数字で見える化すると継続しやすいです。
保護者・チーム内への説明の要点
“安全に前進するためにSBが中へ入る”というシンプルな目的を伝えます。難しく見える戦術も、やっていることは角度づくりと人数確保です。
参考になる実例と戦術的傾向
マンチェスター・シティに見られるインバーテッドSBの活用例
SBが中盤化して3-2を作る場面が多く見られます。アンカー周辺の人数を増やし、失ってもすぐ回収する設計が特徴的です。
アーセナルの3-2構築とIHの使い方
片側インバートで3-2を作り、IHが背後/間を交互に取る形が参考になります。外幅はWGが明確に担当するのがポイントです。
ブライトンのビルドアップ原則と誘導の仕組み
相手を誘ってからの縦スイッチが巧み。内側SBがワンタッチで角度を変え、相手の出足を逆手に取ります。
Jリーグでの内側SB運用の傾向と学べるポイント
相手のプレス強度に合わせて片側/両側を使い分ける事例が増えています。ピッチコンディションを踏まえたリスク管理も実用的です。
国際大会で観察されるトレンドと対策
トランジションの速さが年々向上。内側SBでも“奪ってから最短でゴール”の思考が重要で、縦へのスイッチ速度が鍵です。
データと評価指標:戦術の効果を可視化する
ビルドアップ成功率とライン間受け回数
自陣から中盤へ繋がった割合、ライン間で前向きに受けた回数をモニタリング。SB内側化の効果を直に測れます。
ファイナルサード侵入・ペナルティエリア侵入の測定
最終3分の1への侵入数とPA侵入数は、前進の質を示す指標。形がハマっているかの判断材料になります。
ロスト位置・回収時間・カウンタープロテクションの指標
どこで失い、何秒で回収できたか。中央ロストが多い時は配置や判断を見直すサインです。
PPDA/OPPDAとプレス耐性の関連
相手のプレッシング強度と自分たちの脱出率を並べて分析。内側SBの有無で数値がどう動くか比較しましょう。
個人指標(プログレッシブパス/キャリー/ターン数)
内側SBの前進パスや運ぶ回数、前向きにターンできた回数を追うと、起用の適性も見えてきます。
実装ステップ:チームへの組み込み方
現状分析(選手特性・相手分析・ピッチ条件)
両足・視野の広さ・運ぶ力などの特性、当日の相手のプレス形、ピッチの滑り/凹凸を事前に確認。現実的な可変度を決めます。
役割分担とコール設計(誰がいつ内側に入るか)
左SB優先で内へ、右は外幅固定、などの初期ルールを設定。コールワードも同時に決めておきます。
小さく試す(15分間の導入プラン)とフィードバック
試合の1ブロックだけ導入し、ハーフタイムや翌練習で映像と共に振り返り。良かった3場面/改善3場面の形式で短く共有。
試合内スイッチ(可変のオン/オフ)と修正の伝達
押し込まれる時間帯は“外固定で安全に”、優勢時は“内側化で押し込み”など、オン/オフの切り替えをベンチから明確に伝えます。
試合後の振り返りテンプレート(動画とデータ併用)
“角度/距離/役割切替/リスク配分”の4項目で評価。動画のタイムスタンプと簡易データを並べ、次回の合言葉に落とし込みます。
FAQ:よくある疑問に答える
どのタイプのSBが内側に適しているのか?
両足の使い分け、首振りの多さ、体をぶつけられる強さのいずれかがある選手。必須ではなく、チームのカバー設計で補えます。
両SBを同時に内側化するべきか?
試合状況と選手特性次第。まずは片側から。両側は中央の厚みが出る分、外幅の管理と背後の保険をより厳密に。
小柄な選手でも成立するのか?
成立します。体の当て方と予測、ワンタッチの質、スキャン頻度で十分勝負できます。
相手が対策してきたら何を変えるべきか?
外幅の明確化、偽CBへの一時変更、サイドチェンジ速度の向上、背後ランの頻度増など、相手の優先守備を一段ずらす発想で対応します。
セットプレー時の配置はどう整えるか?
内側SBの特性を生かし、セカンド回収の要に置くのが一案。相手の速攻に備え、蹴る側の逆サイドに配置しておくとリスクが減ります。
まとめ:成功の鍵と次にやること
成功の鍵3点(角度・距離、役割の切替、リスク設計)
1. 角度と距離:三角形/菱形を切らさない。2. 役割の切替:内外・前進/保険を秒で入れ替える。3. リスク設計:背後と外幅の“誰が・いつ”を決めておく。これで可変は機能しやすくなります。
次の一歩チェックリスト(準備・実施・検証)
準備:片側インバートの初期ルールとコール統一。実施:15分の導入とオン/オフ切替。検証:動画×簡易データで“良い3/改善3”。このループを回せば、サッカー可変システムでSBが中央へ入る戦術の狙いと動き方が、チームの標準動作として根づいていきます。
あとがき
“内側に入るSB”は目的ではなく手段です。相手や当日の状況に合わせて、内でも外でも機能する準備をしておくことが最大の武器。合言葉はシンプルに、狙いは明確に。練習での小さな成功体験を積み重ね、試合で自然に使えるところまで落とし込んでいきましょう。
