目次
はじめに
海外サッカーの「リーグごとのクラブ数」をサッと確認できる早見表です。観戦の計画、移籍ニュースの前提整理、育成年代の把握まで、クラブ数を知っておくと情報の処理速度がグッと上がります。本記事では、主要リーグを地域別にまとめ、各リーグの基本フォーマット(大会方式)や変動要因も短く解説します。数字はリーグの再編・拡張・昇降格で動くので、見方と更新の考え方も最初に共有します。
この記事の使い方(早見表の見方)
本記事で扱う「クラブ数」の定義
- 対象は各国トップディビジョン(1部)の「参加クラブ数」。
- 1クラブ=1トップチームとして扱います(Bチーム、U23チーム、リザーブは除外)。
- 二期制(アペルトゥーラ/クラウスーラ等)は「同じ年度のトップディビジョンに登録されたクラブ総数」を記載します。
- カップ戦、大陸大会(例:UEFAチャンピオンズリーグ)は別枠です(後段で説明)。
対象リーグの選定基準(主要の定義)
- 国際的な注目度や市場規模、選手輩出、AFC/UEFA/CONMEBOL等の大陸大会との関連性が高いリーグを中心に選定。
- 複数国にまたがるトップリーグ(例:MLS、Aリーグ・メン)も含みます。
対象シーズンと更新基準の考え方
- 欧州は原則2024-25シーズンの枠組み、春秋制の国は2024年または直近シーズン、MLSは2025シーズンの拡張を反映。
- 数字は公式発表・リーグ規約に基づきますが、再編や特例で変動します。最新は各リーグ公式の「クラブ一覧」「レギュレーション」を最終確認してください。
注意点:昇降格・再編・拡張による変動
- 昇降格の枠数変更、リーグ縮小・拡大(例:フランスの縮小、MLSの拡張)でクラブ数が変わることがあります。
- プレーオフ導入やシーズン方式変更(スプリット制、フェーズ分割)でも「見かけの試合数」は変わりますが、ここでは純粋な参加クラブ数のみを扱います。
- 経営事情・ライセンス問題・特例措置(災害や統合など)で例外が生じることがあります。
クイック早見表:主要リーグのクラブ数一覧
欧州主要リーグの総まとめ
- プレミアリーグ(イングランド):20
- ラ・リーガ(スペイン):20
- セリエA(イタリア):20
- ブンデスリーガ(ドイツ):18
- リーグ・アン(フランス):18
- エールディヴィジ(オランダ):18
- プリメイラ・リーガ(ポルトガル):18
- ベルギー・プロ・リーグ(1A):16
- スコティッシュ・プレミアシップ:12
- トルコ・シュペル・リグ:20(直近シーズンの実数ベース)
- ロシア・プレミアリーグ:16
- スイス・スーパーリーグ:12
- オーストリア・ブンデスリーガ:12
- デンマーク・スーペルリーガ:12
- スウェーデン・アレースヴェンスカン:16
- ノルウェー・エリテセリエン:16
アジア主要リーグの総まとめ
- 明治安田J1リーグ(日本):20
- Kリーグ1(韓国):12
- 中国スーパーリーグ(中国):16
- サウジ・プロリーグ:18
- カタール・スターズリーグ:12
- UAEプロリーグ:14
- イラン・ペルシアン・ガルフ・プロリーグ:16
- タイ・リーグ1:16
- インド・スーパーリーグ:13(2024-25)
南米主要リーグの総まとめ
- ブラジレイロン・セリエA(ブラジル):20
- アルゼンチン・リーガ・プロフェッショナル:28
- コロンビア・カテゴリア・プリメーラA:20
- チリ・プリメーラ・ディビシオン:16
- ウルグアイ・プリメーラ・ディビシオン:16
- ペルー・リーガ1:18
- エクアドル・セリエA:16
- パラグアイ・ディビシオン・プロフェッショナル:12
北中米主要リーグの総まとめ
- MLS(アメリカ・カナダ):30(2025)
- リーガMX(メキシコ):18
- カナダ・プレミアリーグ:8
- コスタリカ・プリメーラ・ディビシオン:12
アフリカ主要リーグの総まとめ
- エジプト・プレミアリーグ:18
- 南アフリカ・DStvプレミアシップ:16
- モロッコ・ボトラ・プロ1:16
- チュニジア・リーグ・プロフェッショネル1:14
オセアニア主要リーグの総まとめ
- Aリーグ・メン(オーストラリア/ニュージーランド):13(2024-25)
欧州主要リーグ
プレミアリーグ(イングランド)
クラブ数:20。ホーム&アウェーの総当たりで38試合。下位3クラブがEFLチャンピオンシップへ降格、同2部から3クラブが昇格(自動2+プレーオフ1)が定番です。
ラ・リーガ(スペイン)
クラブ数:20。38試合制。下位3がセグンダへ降格、上位は欧州大会へ。Bチーム(カスティージャ等)はトップディビジョンには上がれないため、クラブ数カウントに含まれません。
セリエA(イタリア)
クラブ数:20。38試合制。近年は順位によってはプレーオフ(入替)導入のケースもありますが、参加クラブ数は20で安定。
ブンデスリーガ(ドイツ)
クラブ数:18。34試合制。自動降格2、16位が2部3位と入替戦。経営健全性を重視するライセンス制度が強く、例外的な変動が起きにくいリーグです。
リーグ・アン(フランス)
クラブ数:18。2023-24から20→18へ縮小。34試合制。降格・昇格枠も縮小に合わせて調整されています。
エールディヴィジ(オランダ)
クラブ数:18。34試合制。昇降格プレーオフを併用しつつクラブ数は長期的に安定しています。
プリメイラ・リーガ(ポルトガル)
クラブ数:18。34試合制。育成と売却で回るビジネスモデルが浸透しており、下部との入替を経ても総数は18で推移。
ベルギー・プロ・リーグ(ジュピラー・プロ・リーグ)
クラブ数:16。レギュラーシーズン後にプレーオフ(チャンピオンシップ/ヨーロッパ出場争い/残留)があり、試合数はクラブにより増減します。
スコティッシュ・プレミアシップ(スコットランド)
クラブ数:12。まず33試合(3回戦総当たり)後、上位/下位に分かれて5試合のスプリット。クラブ数は12で固定。
トルコ・シュペル・リグ
クラブ数:20(直近シーズン実績)。再編で18への縮小が議論されることがありますが、当面は20で運用されたシーズンが続いています。最新はTFFのアナウンスを確認ください。
ロシア・プレミアリーグ
クラブ数:16。30試合制。国際情勢により大陸大会との接続は揺れていますが、国内のクラブ数は16で運用。
スイス・スーパーリーグ
クラブ数:12。新フォーマットで33試合後、上位/下位に分かれて最終フェーズ(合計38試合)。クラブ数は12。
オーストリア・ブンデスリーガ
クラブ数:12。22試合後に上位/下位ラウンド(勝点半減)へ。プレーオフや欧州枠決定戦が組み込まれます。
デンマーク・スーペルリーガ
クラブ数:12。22試合後に上位/下位ラウンドへ。クラブ数は12で安定。
スウェーデン・アレースヴェンスカン
クラブ数:16(春秋制)。30試合。北欧は気候の関係で春開幕・秋閉幕が基本です。
ノルウェー・エリテセリエン
クラブ数:16(春秋制)。30試合。入替戦を併用しつつ、クラブ総数は16。
アジア主要リーグ
明治安田J1リーグ(日本)
クラブ数:20。2024年から20クラブ体制。ホーム&アウェーの38試合。下部(J2/J3)との入替はプレーオフ含めて制度化されています。
Kリーグ1(韓国)
クラブ数:12。33試合後のスプリットで最終5試合。昇降格プレーオフあり。クラブ数は12。
中国スーパーリーグ(中国)
クラブ数:16。経営・ライセンス事情で例外的な変動が起きることがありますが、直近は16で運用。
サウジ・プロリーグ(サウジアラビア)
クラブ数:18。拡張により注目度が上昇。下部との入替も整備されています。
カタール・スターズリーグ
クラブ数:12。二次方式やプレーオフの年もありますが、トップは12で安定。
UAEプロリーグ(アラブ首長国連邦)
クラブ数:14。ホーム&アウェー制が基本。クラブ数は14。
イラン・ペルシアン・ガルフ・プロリーグ
クラブ数:16。長期的に16で運用。アジア枠争いに直結するリーグです。
タイ・リーグ1
クラブ数:16。昇降格と国内カップが並行。アジアでもスカウティング対象が広いリーグの一つ。
インド・スーパーリーグ
クラブ数:13(2024-25)。段階的な昇降格導入により、参加クラブは拡張傾向です。年度により増減があり得ます。
南米主要リーグ
ブラジレイロン・セリエA(ブラジル)
クラブ数:20。勝点制の通年リーグ。下位4が降格。クラブ数は長く20で固定。
アルゼンチン・リーガ・プロフェッショナル
クラブ数:28。大会方式は年度で変動(カップ戦形式やリーグ戦の組合せ)しますが、登録クラブ数は近年28で推移。
コロンビア・カテゴリア・プリメーラA
クラブ数:20。前後期制(Apertura/Finalización)。プレーオフを経て年間王者を決定します。
チリ・プリメーラ・ディビシオン
クラブ数:16。ホーム&アウェーが基本。下位2~3の降格が一般的です。
ウルグアイ・プリメーラ・ディビシオン
クラブ数:16。前後期+年間順位で降格を決定する方式が主流。
ペルー・リーガ1
クラブ数:18。前後期制。経営・ライセンスの影響で年により例外も。
エクアドル・セリエA
クラブ数:16。前後期制でステージ優勝を競い、年間王者を決めます。
パラグアイ・ディビシオン・プロフェッショナル
クラブ数:12。前後期制。降格は平均勝点(降格係数)を用いるシーズンが一般的です。
北中米主要リーグ
MLS(アメリカ・カナダ)
クラブ数:30(2025)。東西カンファレンス制。拡張が続いており、将来的な増加も想定されます。レギュラーシーズン後にプレーオフ。
リーガMX(メキシコ)
クラブ数:18。前後期(アペルトゥーラ/クラウスーラ)で年間2王者を決める形式。昇降格は制度変更の影響を受けやすいので要確認。
カナダ・プレミアリーグ
クラブ数:8。新興リーグとして拡張計画が継続。年度により増減可能性あり。
コスタリカ・プリメーラ・ディビシオン
クラブ数:12。前後期制+プレーオフ。中米の強豪が集う伝統リーグです。
アフリカ主要リーグ
エジプト・プレミアリーグ
クラブ数:18。アフリカでも屈指の競争力。CAF大会の上位常連を多数輩出。
南アフリカ・DStvプレミアシップ
クラブ数:16。プレーオフ(入替戦)を含む年もあり、安定的に16で運用。
モロッコ・ボトラ・プロ1
クラブ数:16。国内での整備が進み、CAFチャンピオンズリーグでの存在感も増しています。
チュニジア・リーグ・プロフェッショネル1
クラブ数:14。グループステージ+最終フェーズの二段構えが一般的。クラブ数は14。
オセアニア主要リーグ
Aリーグ・メン(オーストラリア/ニュージーランド)
クラブ数:13(2024-25)。レギュラーシーズン後にファイナルシリーズ。今後の拡張計画が継続的に議論されています。
昇降格・再編でクラブ数が変わる代表例
リーグ・アンの再編成(トップディビジョン縮小の動き)
フランスは20→18へ縮小(2023-24導入)。放映権や競争力、過密日程の緩和など複合要因が背景。結果として各クラブの試合数は34に減り、降格枠も連動して調整されました。
MLSの拡張とカンファレンス制の影響
MLSは拡張を段階的に実施し、2025年に30クラブへ。カンファレンス制のため、参加クラブ数の増加は対戦カードの組み方やプレーオフ枠に直接影響します。クラブ数を把握しておくと「同カンファレンス内順位の価値」が読みやすくなります。
ベルギーのレギュレーション変更(フェーズ分割とチーム数)
ベルギー1Aは16クラブでレギュラー30試合→複数のプレーオフに分岐。クラブ数が同じでも「試合数」「勝点の扱い(半減等)」が年度で変わるため、順位表を読む際は大会方式も併せて確認が必要です。
スコットランドのスプリット制が与える見かけの試合数と枠の差
スコットランドは12クラブでもシーズン38試合。スプリット後は上位と下位で対戦相手が固定され、勝点の積み上げ方に特徴が生まれます。欧州出場枠の争いも独特です。
国内事情・ライセンス要件によるクラブ数変動のケース
中国、南米の一部、アフリカの一部では、経営・ライセンス・統合などで例外的にクラブ数が変わる年があります。早見表はベースラインとして、最終的にはリーグ公式発表を参照するのが安全です。
カップ戦・大陸大会とリーグの違い
カップ戦における参加チーム数とラウンド構成
国内カップ(FAカップ、コパ・デル・レイ等)は、トップ~下部まで広範なカテゴリーから数十~数百クラブが参加します。リーグの「クラブ数」とは別物で、単発のトーナメントや一発勝負が中心。早見表の数字はこれに影響しません。
欧州大会の参加枠と国内リーグ規模の関係
UEFA大会(UCL/UEL/UECL)の出場枠は、国係数や国内カップの結果に左右され、リーグのクラブ数とは直接連動しません。ただし「クラブ数が少なく試合数が少ない=欧州と国内の両立がしやすい」などの間接的な影響はあります。
2部リーグのクラブ数(参考)
EFLチャンピオンシップ(イングランド2部)
クラブ数:24。プレミアへの昇格は自動2+プレーオフ1。
セグンダ・ディビシオン(スペイン2部)
クラブ数:22。上位2自動+プレーオフで昇格。
セリエB(イタリア2部)
クラブ数:20。昇降格プレーオフ/アウトを併用。
2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)
クラブ数:18。2部2位まで自動、3位が入替戦。
リーグ・ドゥ(フランス2部)
クラブ数:20。リーグ・アン縮小に合わせて昇降格枠が年度調整されます。
エールステ・ディヴィジ(オランダ2部)
クラブ数:20。昇格プレーオフ枠が厚く、入替が活発。
セグンダ・リーガ(ポルトガル2部)
クラブ数:18。上位が自動昇格、入替戦を用いる年度も。
ベルギー・チャレンジャー・プロ・リーグ(2部)
クラブ数:16。U23チームが参加する年度もあり、フォーマットが変動しやすいのが特徴。
スコティッシュ・チャンピオンシップ(2部)
クラブ数:10。小規模ながらプレーオフで昇降格の緊張感が高い。
J2リーグ(日本2部)
クラブ数:20(2024-)。J1の20クラブ化に合わせて再編。昇降格プレーオフを含めた入替が整備。
Kリーグ2(韓国2部)
クラブ数:13。入替戦・プレーオフを併用。将来的にクラブ増が見込まれます。
早見表の活用術
観戦・情報収集の時短(どの国の何節まであるかを把握)
クラブ数が分かれば「1季の総試合数(おおよそ)」や過密度が見えます。例えば20クラブ=38試合、18クラブ=34試合が目安。スプリット制の国は「最初の総当たり回数+分割後」を頭に入れておくと、順位表の文脈が読みやすくなります。
移籍市場・登録枠の把握(外国籍枠とクラブ数の相関)
クラブ数が多いリーグはローテーション枠や登録総数が増える傾向があり、移籍市場での需要が広がるケースがあります。逆にクラブ数が少ないリーグは「各クラブの層が厚い」ことが多く、外部加入のハードルが高まることも。枠の厳しい国(例:アジア各国の外国籍枠)では、クラブ数×枠の総計をざっくり把握しておくとマーケットの見通しが立てやすいです。
育成年代・セカンドチームの見方(Bチームの所属階層)
スペインやオランダなどではBチームが下部リーグに参加しますが、トップディビジョンと同一階層には所属できません。トップのクラブ数と下部のボリューム感を併せて見ると、選手のレンタル・昇格の導線が理解しやすくなります。
よくある質問(FAQ)
クラブ数は毎年変わる?
変わることがあります。昇降格、再編(拡張・縮小)、特例措置で増減します。フランスの縮小やMLSの拡張が代表例です。
同一国内でも大会形式が違うとクラブ数はどう扱う?
前後期制やスプリット制など形式は様々ですが、「同一年度のトップディビジョンに登録されたクラブ総数」を1とカウントします。プレーオフや二次フェーズは試合形式の違いであり、クラブ数そのものは変わりません。
Bチーム・U23チームはカウントに含まれる?
含みません。トップディビジョンの「トップチーム」のみをカウントします(多くの国でB/U23はトップと同一階層に所属不可)。
シーズン途中の撤退や合併はどう扱う?
例外的に発生した場合、当該シーズンに限り実質的な参加数が変わることもあります。本記事の早見表は基本編としての目安です。確定情報はリーグ公式の最新リリースを参照してください。
まとめ
主要リーグのクラブ数は、観戦計画やニュース理解の「基礎データ」です。試合数の目安、日程の密度、欧州・大陸大会の兼ね合い、移籍市場の動きまで、数字一つで見える景色が変わります。再編・拡張で変動する国もあるため、本記事の早見表をベースにしつつ、気になるリーグは公式発表で最終確認を。数字が頭に入るほど、サッカーの全体像はクリアになります。
