ゾーン14の使い方 配置例で学ぶ中央崩しの核心。ペナルティエリア正面、いわゆる「ペナルティアーク周辺(PA外の中央)」に入った瞬間、ゴールの匂いが一段濃くなる——多くの試合で見られる現象です。本記事は、ゾーン14へ“どう入るか”と“どう活かすか”を、テキスト図と配置例で徹底的に整理。難しい言葉はできるだけ避け、現場でそのまま使える原則・合言葉・練習法までまとめました。今日の練習から導入できる小さなコツを重ね、試合での決定機を増やしましょう。
目次
- 序章:ゾーン14の使い方—中央崩しの核心をつかむ
- ゾーン14とは何か:定義・位置・根拠
- 基本原則:認知・身体の向き・インターバル
- 配置の基本型:ゾーン14を支配する立ち位置
- システム別アプローチ:相手守備ブロックを崩す
- 配置例1:IH起点の『内→内』崩し
- 配置例2:偽9番の降下で作る『外→中』スイッチ
- 配置例3:SBインナー化で中央過負荷を作る
- 配置例4:ダブルピボーテの『外縦→内差し』
- 配置例5:トライアングル・ローテーションでズラす
- 配置例6:ハーフスペース侵入からの『逆差し』
- 配置例7:セカンドボール回収からの即時中央突入
- トレーニングメニュー:ゾーン14を“習慣化”する
- 意思決定のトリガー集
- データと評価:良いエントリーは何を生むか
- よくある失敗と修正案
- 相手の対策に対する再対策
- トランジションでのゾーン14活用
- 現場導入ガイド:部活・クラブでの落とし込み
- 選手の役割別チェックリスト
- ミニケーススタディ:試合の中の5つの場面
- FAQ:現場からのよくある質問
- 用語集とショートコール例
- まとめ:ゾーン14を“結果”につなげる最後の確認
序章:ゾーン14の使い方—中央崩しの核心をつかむ
ゾーン14が決定機を生む理由
ゾーン14(PA手前の中央)は、ゴールと味方・相手を前向きで同一視野に収めやすい「意思決定の交差点」です。ここで前を向ければ、シュート・裏パス・サイドへの展開、すべてが同時に脅威になります。相手からすると、中央で足を出すリスクが高く、ファウルの危険も上がるため、ほんのわずかな躊躇が時間とスペースを生みます。
この記事の読み方:配置例をテキスト図で理解する
本記事の「テキスト図」は、簡易な文字配置で立ち位置とパスの流れを示します。役割は、CF(センターフォワード)、WG(ウイング)、IH(インサイドハーフ)、SB(サイドバック)、CH(センターハーフ/ボランチ)、CB(センターバック)などで表記します。図とセットで「観察ポイント」を用意しているので、練習や試合中のチェックに使ってください。
ゾーン14とは何か:定義・位置・根拠
ピッチ分割とゾーン14の位置関係
ピッチを縦横に分割して考えると、ゾーン14は「ペナルティエリア外の中央、ペナルティアーク周辺」に相当します。左右のハーフスペース(HS)とタッチライン側のワイド(外)の間にある“中央レーンの前方”で、最終的なラストパスやミドル、折り返しの起点になりやすい場所です。
研究・傾向から見えるゾーン14の価値
各国リーグや大会の試合データ分析では、PA手前中央での前向きパス受けや、そこからのパス出しが、シュートや決定機に結び付きやすい傾向がしばしば示唆されています。数値や割合は大会やチームのスタイルで変わるため一概には言えませんが、「中央で前を向いた瞬間に選択肢が最大化する」という原理は、多くの現場で共有されています。
中央崩しに必要な3つの原理(角度・タイミング・速度)
- 角度:受け手の身体の向きとパスコースが45度前後で交差すると、次の一手が増える。
- タイミング:相手の重心が動いた瞬間(寄せ・ラインアップ)に差し込む。
- 速度:ボールと選手の移動速度のバランス。速いだけでなく、速→遅→速の緩急が有効。
基本原則:認知・身体の向き・インターバル
受け手の身体の向きと初速
- 半身(オープン)で受ける:ボールとゴール、そして味方を同一視野に収める。
- 初速を出す:止まって受けず、最後の2歩でスピードを上げると前を向きやすい。
- 軸足の置き方:ファーストタッチで「外→中」「中→外」を選べるだけの余白を作る。
出し手の視野とパスレンジ
- 縦・斜めの二択を常に保持:体の向きで嘘をつき、最後に通したいコースへ。
- 地を這う球足:ゾーン14ではコロコロの質が意思決定時間を増やす。
- 逆足パスの準備:相手の切り取り角に対抗するため、逆足のアウトも有効。
サポートの三角形と五角形
ボール保持者の近くに「三角形」を常設し、中央周辺では「五角形(CF・IH・WG・SB・CH)」で包囲網をつくると、ボール循環と3人目が生きます。
配置の基本型:ゾーン14を支配する立ち位置
3つのトライアングル(CF-IH-アンカー/IH-WG-SB/SB-CH-アンカー)
- CF–IH–アンカー:内→内の連携基盤。
- IH–WG–SB:外→中のスイッチ基盤。
- SB–CH–アンカー:ビルドアップの安定基盤。
2レーン占有とハーフスペースの原則
同一縦レーンに2人が重ならない。特にIHとCFは“ずらし”が命。ハーフスペースにIHかWGを常駐させると、中央と外の行き来が滑らかになります。
幅と深さ:WGの位置とCFの縦幅
- WGはタッチライン寄りで幅を固定→中央の密度を下げる。
- CFは最終ラインの間で“縦幅”を確保→裏抜けと降下の二刀流。
システム別アプローチ:相手守備ブロックを崩す
vs 4-4-2:IHの背中取りと偽9の降下
CHの脇(縦スリット)をIHが刺す。CFが降りてCB/CHを迷わせると中央に時間が生まれます。
vs 4-1-4-1:アンカー釣り出しと3人目解放
CFやIHがアンカー正面でボールを受けるフェイク→アンカーを前に引き出し、空いた背後に3人目。
vs 5-3-2:外→中の即時差し込み
外で幅を最大化し、WBの足を止める。外→中のワンタッチ差し込みでCB間ギャップを突く。
配置例1:IH起点の『内→内』崩し
テキスト図:IHがゾーン14の外で向きを作る
WG CF WG IH CH(相手) IHSB CH アンカー CH SB CB GK CB
IHがゾーン14の外側(HS寄り)で前を向き、CFと縦関係を作ります。
パターンA:IH→CF→IH(ワンツー)
- IHが縦刺し→CFが落とし→IHがPA内へ進入しシュート。
- 鍵:CFの落とし角度をゴールへ向かうラインに置く。
パターンB:IH→WGイン→CFスルー(3人目)
- IHが斜め内→WGが内受け→CFへスルー。
- 鍵:WGはタッチライン上から「一気に内へ」。受ける前の加速がポイント。
観察ポイント:アンカーの重心を逆へ動かす
IHが外向きフェイク→内へ。アンカーの最初の一歩を外へ誘ってから差し込むと成功率が上がります。
配置例2:偽9番の降下で作る『外→中』スイッチ
テキスト図:CF降下でCHを引き出す
WG CF↓ WG IH IHSB CH(相手) SB CB アンカー CB
CFが中盤ライン手前に降り、相手CHがついて出てくると中央に裂け目ができます。
パターンA:CF降下→IH差し込み→WG裏抜け
- CFが受けるフェイク→IHがCH背後へ差し込み→WGが一気に裏へ。
- 鍵:WGはオフサイドライン上で静止せず、斜めの助走を確保。
パターンB:CFポスト→逆IH侵入→ミドル
- CFの背負い→逆サイドIHがトップスピードでゾーン14侵入→ミドル。
- 鍵:逆IHの「到着タイミング」をシュートポイントに合わせる。
観察ポイント:最終ラインの縦間隔を裂く
CFが降り、CBが前に出る素振りを見せたら、即座に「裏」。ライン間が伸びた瞬間が合図です。
配置例3:SBインナー化で中央過負荷を作る
テキスト図:SB内側立ちで5レーン占有
WG IH CF IH WG SB(内) アンカー CH SB(外) CB GK CB
片方のSBが内側に入り、中盤で数的優位を作ります。
パターンA:SB→IH→CF落とし→IH侵入
- SBが内で前向き→IHへ→CFがワンタッチ落とし→IHがPA内へ。
- 鍵:SBの体の向きは常に「縦・逆サイド」の二択を残す。
パターンB:SB→WG内絞り→逆サイドスイッチ
- 局所圧縮→逆WGへ速い展開→カットインorクロス。
- 鍵:圧縮側で最低3本のパスを通し、相手を固めてから逆へ。
観察ポイント:サイド圧縮と逆サイドの価値
同一サイドに5人集めると、逆サイドWGが孤立してフリーになりやすい。スイッチの球速を最優先。
配置例4:ダブルピボーテの『外縦→内差し』
テキスト図:2CHの縦関係で前進路を作る
WG CF WG IH IHSB CH(低) CH(高) SB CB GK CB
2CHの一人が前、もう一人が後ろ。縦関係で相手のアンカーラインを斜めにズラします。
パターンA:CH→SB→内差し→CF裏
- 外で縦に作ってから、SBの足元からIHまたはCFに内差し→裏。
- 鍵:SBは内足インサイドで「速い面」を作る。
パターンB:CH→WGリターン→IH差し込み
- CH→WG→CH(リターン)→IHへ縦刺し。
- 鍵:リターンの位置はゾーン14の外。受ける時点で前向きに。
観察ポイント:相手SHの背中を突く
外で時間を作った瞬間、相手SHは後ろ向きに下がる。その背中を斜めに貫くと一気に前進できます。
配置例5:トライアングル・ローテーションでズラす
テキスト図:IH-WG-SBの循環
(1) 初期配置 WG—SB外 IH中(2) ローテ WG内—SB外 IH流動(3) 回収 WG幅—SB内 IHライン間
3人で配置を入れ替え、相手のマーク基準を壊します。
パターンA:WGイン→SB外→IH中
- WGが内→SBが外高→IHがゾーン14で受ける。
- 鍵:WGの移動に合わせてSBが一気に高い位置へ。
パターンB:SBイン→WG外→CF釣り
- SBが内で起点→WGが幅→CFが外へ流れてCBを釣り→中央IH侵入。
観察ポイント:ローテの速度と秩序
3人同時に動かない。必ず「1→2→3」の順でスイッチし、空白時間を作らないこと。
配置例6:ハーフスペース侵入からの『逆差し』
テキスト図:IHがHSで前向き
WG CF WG IH→(HS前向き) IHSB CH アンカー SB
IHがHSで前を向き、逆サイドへの差し込み(逆差し)やシュートを選択。
パターンA:IH斜めスルー→CFカットバック
- IHが斜めにCFへ→CFは裏抜け→折り返し。
- 鍵:CFはオフサイドの駆け引きで「止まる→出る」を明確に。
パターンB:IH→逆WGスイッチ→中央再侵入
- 逆差しで逆WGに展開→ワンタッチで中央へカットイン→IHが再侵入して受ける。
観察ポイント:CB間のギャップを読む
CB同士の距離が開けば縦。詰まれば逆差し。IHは常に両方の準備を。
配置例7:セカンドボール回収からの即時中央突入
テキスト図:ゾーン14前のこぼれ球構造
WG CF WG IH こぼれ球 IHSB CH アンカー SB CB GK CB
ミドルやクロスの跳ね返りを、ゾーン14前で複数人が拾える配置に。回収と同時に中央突破へ切り替えます。
パターンA:ミドルレンジからのリバウンド狙い
- IH/CHのミドル→GK弾き→CF/WGが押し込む。
- 鍵:ミドルの軌道はバウンド系でセカンドを生む意識。
パターンB:外→クロス偽装→中リターン
- クロスの形を見せて短いリターン→ゾーン14のIHが一気に打つ/刺す。
観察ポイント:箱外からの決断速度
拾った瞬間、0.5秒以内に「打つor刺す」を決める。迷えばブロックが整います。
トレーニングメニュー:ゾーン14を“習慣化”する
基礎ドリル:2対1+フリーマンの三角形
- エリア:20×15m。2対1にフリーマン1人(ゾーン14役)。
- ルール:フリーマン経由のシュートで2点。3タッチ以内。
- 狙い:三角形の角度と前向きファーストタッチ。
応用ドリル:4対3+3人目ルール
- 中央帯を細長く設定。4対3の保持。
- ルール:3人目経由でゾーン14侵入時に加点。
- 狙い:タイミングの共有とワンタッチ精度。
実戦ドリル:6対6+ゾーン14得点ボーナス
- ハーフコート。ゾーン14ラインをマーカーで可視化。
- ルール:ゾーン14前向き受けからの得点は+1。
- 狙い:試合文脈での再現性を高める。
個人スキル:身体の向き・スキャン頻度・初速
- スキャン:受ける前に左右2回、受けた瞬間に1回。
- 半身形成ドリル:壁当て→半身→縦・斜めの選択。
- 初速:最後の2歩で加速する受け方を習慣化。
意思決定のトリガー集
アンカーの視線と重心を読む
視線がボールへ固定された瞬間が差し込み合図。腰が外を向いたら内、内を向いたら逆差し。
CBの縦ズレ/横ズレの検知
片方のCBが前に出たら縦。横ズレ(間延び)なら斜め刺し。判断は0.5秒以内。
WGの幅取りで生まれる『静かな時間』
WGが外で幅を最大化→相手SBがタッチラインへ引き出された瞬間、中央に「静かな時間」が生まれる。
データと評価:良いエントリーは何を生むか
エントリー回数とxGの関係を現場で測る方法
- 記録方法:試合ごとに「ゾーン14前向き受け回数」「ゾーン14経由のシュート回数」を集計。
- 簡易評価:1回の前向き受けにつき、シュート0.3本以上が目安(チーム文脈で変動)。
質の評価:前向き受け率と3人目関与率
- 前向き受け率=(前向きで受けた回数)/(ゾーン14受け総数)。
- 3人目関与率=(3人目が絡んだエントリー)/(ゾーン14エントリー総数)。
ビデオレビューのチェックリスト
- IHの半身・初速は適切?
- CFの降下でライン間は裂けた?
- WGの幅固定と逆サイドスイッチの質は?
よくある失敗と修正案
渋滞する中央:レーン被りの整理
- 合言葉:「同レーン2人×」「HSは常に1人」。
- 修正:一番近い選手が外へ流れる、または縦関係にずれる。
ボール速度不足:2タッチ制限の活用
- 練習で「中盤は2タッチ以下」「ゾーン14は原則ワンタッチ」のルール化。
背後のケア:失ってからの5秒ルール
- 即時奪回の5秒をチーム共通ルールに。奪回が無理なら即撤退の合図を共有。
相手の対策に対する再対策
マンツーマン化への解答:空走と空間解放
わざとボールから離れる空走で相手を連れ出し、空いたスペースに3人目。ボールをもらわない動きも価値。
アンカー封鎖への解答:偽14の設定
ゾーン14に立つ「偽14(ダミー役)」を置き、実際の侵入はHSから。マークを固定して逆手に取る。
5バックのブロックに対して:ペナルティアーク活用
PA内が堅いならアーク周辺でミドルとワンツーを混ぜる。ブロックが出てきたら背後へ。
トランジションでのゾーン14活用
奪って3秒:中央直通ルート
奪取直後は相手が整っていない。最初のパスを「中」へ通す準備(体の向きと味方の立ち位置)を常に持つ。
速攻と遅攻の切替基準
- 基準:相手アンカーの頭が下がっていれば速攻/上がっていれば遅攻。
ファウルマネジメントとショートカウンター
中央で奪われた時は即時ファウルで止める判断も選択肢(反則数や位置を冷静に管理)。
現場導入ガイド:部活・クラブでの落とし込み
週3〜5回の練習設計例
- 月:基礎三角→2対1+F。
- 水:4対3+3人目ルール。
- 金:6対6ゲーム+ゾーン14ボーナス。
- 週末:試合→翌練でレビューと微修正。
役割の言語化:合言葉で素早く整える
- 「半身!」「逆差し!」「3人目!」など短く統一。
リソースが少ない環境での工夫
- マーカーでゾーン14ラインを可視化。
- 人数が少ない日は3対2の局所ドリルに集約。
選手の役割別チェックリスト
CF:降下・裏抜け・壁
- 降下の深さは「CBが迷う」位置まで。
- 裏抜けは縦だけでなく斜めも準備。
- 壁(落とし)はゴール方向に置く。
IH:スキャン→前向き→刺す
- 受ける前2回のスキャンを習慣化。
- 半身で受け、最初の一手は「前」。
- 刺すコースはCB間・CH脇・逆差しの三択。
WG:幅取り→内絞り→背後
- 幅を最後まで固定し、SBを外へ釣る。
- 内絞りは一気に。静→動の変化で受ける。
- 背後は斜めの助走でラインを割る。
SB/CH/CB:予防守備とリスク管理
- 縦に失った瞬間の即時奪回位置取り。
- 逆サイドの“保険”としてハーフポジションを維持。
ミニケーススタディ:試合の中の5つの場面
開始15分の探り合い:偽9テスト
序盤はCFを一度降ろして相手CHの反応を観察。ついてくるなら裏、来ないならIHで前向き確保。
相手が5バック化:SBインナーの即時導入
外が塞がれたらSBを内へ。中の数的優位で前向きの時間を得る。
1点リード後:ゾーン14を経由しない時間管理
リード時は無理に中央へ行かず、外→保持→逆→保持で相手を走らせる。終盤に中央で仕留める準備。
終盤のパワープレー:中央過負荷で仕留める
CF+IH+SB内化で中央に人を集め、こぼれ球を拾い続ける。ミドルと裏抜けを交互に。
延長/疲労時:省エネな崩し方
逆差し→カットバックの2手で完結。ローテの回数を減らし、決断速度で上回る。
FAQ:現場からのよくある質問
テンポが合わない時の調整法は?
「2タッチ縛り」「3人目必須」のルールで練習。合言葉を短く統一し、到着タイミングを合わせます。
ドリブラーが多いチームでの活用は?
ドリブルで相手を寄せ、最後はゾーン14で“他者が決める”。ドリブル→リターン→逆差しの型を作ると生きます。
高さのないCFでも機能する?
問題ありません。降下の質、ワンツー、斜め裏抜けで十分怖さを出せます。クロスは低い速いボールを中心に。
用語集とショートコール例
用語集:ゾーン14/HS/3人目/偽9など
- ゾーン14:PA外中央、ペナルティアーク周辺。
- HS(ハーフスペース):中央とサイドの間の縦レーン。
- 3人目:パスの二人目を経由して受ける三人目の関与。
- 偽9:降下して中盤に関わるCFの振る舞い。
ショートコール例:現場で使える合言葉
- 「半身!」「逆差し!」「背中!」(アンカー背中の合図)
- 「1→2→3!」(ローテの順番)
- 「速→遅→速!」(緩急の合図)
参考指標:チーム内KPIの作り方
- ゾーン14前向き受け回数/90分
- 3人目関与率(%)
- ゾーン14経由のシュート創出数/90分
まとめ:ゾーン14を“結果”につなげる最後の確認
試合前の5項チェック
- WGの幅取り基準は共有できたか?
- CFの降下・裏のサインは合っているか?
- IHのスキャン回数と半身の確認。
- SBの内外ローテの合言葉は?
- トランジション5秒ルールの徹底。
試合中の修正ループ
- 5分ごとに「中央渋滞/外空き/逆サイド」のどれかを修正テーマに。
試合後の復習テンプレート
- 良いゾーン14エントリー3例(時間・起点・決定)
- 未遂の原因3つ(角度/タイミング/速度)
- 次週のドリル1本(課題直結の内容)
ゾーン14は“点が入る場所”というより、“選択肢が最大化する時間を作る場所”。配置と原則が揃えば、同じ人数でも崩しの威力は段違いになります。今日の練習では、まず「半身」「3人目」「逆差し」の3つだけでOK。小さな成功を積み重ね、次の試合で中央から仕留めましょう。
