ドリブルの練習メニュー診断|今の課題から逆引きで上達。この記事は、いま起きている「症状」から原因を推測し、最短で効く練習メニューにたどり着くための逆引きガイドです。難しい専門用語を避け、測定と記録までセットで紹介します。自分の現状に合わせて、2週間単位の小さな改善を積み重ねていきましょう。
目次
- 逆引きでわかる:ドリブルの練習メニュー診断の使い方
- 上達の土台:ドリブルの基本原則と考え方
- 30秒自己診断チェックリスト
- 症状別診断:ボールが足元から離れる
- 症状別診断:速く運ぶとミスが増える
- 症状別診断:相手に正面からぶつかって詰まる
- 症状別診断:方向転換で体が流れる
- 症状別診断:緩急の差がつかない
- 症状別診断:抜き切った後に追いつかれる
- 症状別診断:身体を当てられると負ける
- 症状別診断:視線が足元に落ちる
- 症状別診断:逆足で運べない・触れない
- 症状別診断:フェイントが効かない
- 症状別診断:密集で詰まる(狭い局面の打開)
- 症状別診断:ランニングドリブルが不安定(ロングスプリント)
- 症状別診断:室内・狭いスペースで練習したい
- 目的別で逆引き:運ぶ・剥がす・時間を作る・前進する
- 練習メニューカタログ(目的→メニュー→進度)
- 測定と可視化:タイム・回数・成功率の管理
- 週3回の練習プラン例と負荷調整
- よくあるNGと修正キュー集
- 安全対策:ウォームアップ/クールダウン/怪我予防
- ポジション別の着眼点(SB/CM/WG/CF)
- Q&A:停滞期の抜け方とよくある疑問
- 次の一歩:試合で試すための準備とチェックアウト
- まとめ
逆引きでわかる:ドリブルの練習メニュー診断の使い方
診断の流れ:症状→想定原因→練習メニュー→測定→再診断
- 症状を特定:いま困っている具体的な場面(例:速く運ぶとミスが増える)。
- 想定原因:技術・身体・戦術・メンタルの4視点で仮説を立てる。
- 練習メニュー:仮説に合う基礎→応用→ゲーム形式へ段階化。
- 測定:タイム/回数/成功率/動画で可視化(自己ベスト比)。
- 再診断:2週間後に症状が減ったか確認、次テーマへ更新。
使い方のコツ:1テーマ×2週間の集中ブロック
- 1テーマに絞る:同時に直すのは1つ(例:視線→スキャン回数)。
- 2週ブロック:週3回、合計6回の実行で変化を確認。
- 小指標でOK:成功率+5%、タイム−3%など、達成感を積み上げる。
安全・頻度・負荷設定の基本
- 頻度:週3回(技術・対人・ゲームで役割分担)。
- 強度:ハード→ミドル→リカバリーの波。スプリントは十分なウォームアップ後。
- 安全:足首・股関節・ハムの可動域準備、段階的な加速、無理な接触は避ける。
伸びを可視化する記録方法(動画・数値・感覚メモ)
- 動画:正面・側面・斜めで撮影。タッチ間隔・姿勢・視線を確認。
- 数値:10mスラローム、30m運搬、1v1成功率などを週ごとに記録。
- 感覚メモ:「軽い/重い」「怖い/自信あり」を10段階で。変化の気づきが武器。
上達の土台:ドリブルの基本原則と考え方
タッチの質:接触回数・リズム・面の使い分け
- 接触回数:狭い局面は多く、広い局面は少なく。
- リズム:均等→非均等の使い分け(緩急の源)。
- 面:イン・アウト・足裏・レース(甲)の使い分けで運ぶ/隠す/加速する。
姿勢と重心:骨盤の向き・ひざの柔らかさ・軸足の使い方
- 骨盤は進行方向へ薄く(横向きすぎ注意)。
- ひざは常に軽く曲げる。踵は地面に貼りつけない。
- 軸足で地面を押す→上半身は静かに、足は素早く。
視野の確保:ちら見とスキャンの習慣化
- 1秒に1回のちら見→前/相手/味方/スペース。
- タッチの合間に首を振る(スキャン)。
進行方向の優先順位:前進・保持・逆サイド
- 最優先は前進。不可なら保持→逆サイドへ逃がす。
- ドリブルは目的(運ぶ/剥がす/時間を作る)に沿って選ぶ。
利き足と逆足の役割分担
- 利き足:加速・フィニッシュ。逆足:運搬と保持の安定化。
- 逆足は「触れる→運べる→仕掛けられる」の3段階で育てる。
環境と道具:コーン・マーカー・スペース設計
- 3m間隔コーンで基礎、6〜8mで運搬、1.5mで密集想定。
- ラインテープやマーカーで「通過幅」を可視化。
30秒自己診断チェックリスト
技術面チェック:タッチ・姿勢・逆足
- タッチが強すぎ/弱すぎになっていないか。
- 背中が反る/被るになっていないか。
- 逆足で2連続タッチが自然に出るか。
戦術面チェック:進行方向・相手の位置・スペース認知
- 前進の選択が最優先になっているか。
- 相手の利き足・体の向きを見ているか。
- 空いているライン/逆サイドの把握があるか。
身体面チェック:スピード・パワー・方向転換
- 最初の一歩が遅れていないか。
- 接触で弾かれていないか。
- 切り返しで体が流れていないか。
メンタル面チェック:選択の速さ・ためらい・自信
- 迷いで減速していないか。
- チャレンジ回数が少なすぎないか。
- 前向きの受け→即断ができているか。
症状別診断:ボールが足元から離れる
よくある原因
- 接触点が前すぎる/甲で弾きすぎ。
- 骨盤が横向きで体が遅れて追いかける。
- 視線が落ち、次のタッチ準備が遅い。
セルフチェックのやり方
- 足首の角度(90度前後)とタッチ位置(体の真横〜やや前)。
- 動画のコマ送りでタッチ間隔(歩幅の半分以内)。
最優先で直す1点
「小指側アウトで薄く運ぶ」感覚づくり。弾かず押す。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:アウトサイド連続タッチ左右30m×4。
- 応用:3m間隔スラローム、アウトのみで通過×5本。
- ゲーム:1v1狭い通路(幅3m)で前進勝負。
測定と合格ライン
- 10mスラローム平均タイムが自己ベスト+5%以内。
- 通路1v1でロスト率20%以下。
1週間の宿題
- 毎日5分、壁当て→アウト1タッチコントロール×50。
症状別診断:速く運ぶとミスが増える
よくある原因
- 歩幅が広すぎ、タッチが間に合わない。
- 上半身が上下にブレる。
セルフチェックのやり方
- 30m運搬を3区間(0-10/10-20/20-30m)でタッチ回数記録。
最優先で直す1点
「ビッグタッチ→細かいタッチ」への切替タイミングの明確化。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:10m加速、最初の5mは2タッチ以内、次の5mは4タッチ。
- 応用:L字コースで角の前に減速1タッチ→素早く再加速。
- ゲーム:ライン突破の30mレース(ドリブルのみ)。
測定と合格ライン
- 30m運搬でロスト0、タイムが自己ベスト−3%。
1週間の宿題
- 「5m2タッチ→5m4タッチ」のリズム練習×6本。
症状別診断:相手に正面からぶつかって詰まる
よくある原因
- 進行方向の優先順位が曖昧。
- 相手の重心を見ずに突っ込む。
セルフチェックのやり方
- 1v1動画で「フェイント前の角度変更回数」を数える。
最優先で直す1点
「斜めへ外し→相手が動いた瞬間に逆」への二択作り。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:シザース→アウトで45度外す×左右20本。
- 応用:マーカー2つ(幅2m)をゲートに見立て、入る前に一度角度変更。
- ゲーム:1v1で得点方向を2つ用意(内/外)。
測定と合格ライン
- 1v1突破成功率60%以上(5本×3セット平均)。
1週間の宿題
- 「45度→直線」の2タッチ突破を毎日3セット。
症状別診断:方向転換で体が流れる
よくある原因
- 減速不足、接地時間が短すぎる。
- 軸足が内側に入らない(外荷重)。
セルフチェックのやり方
- L字/5点ターンで転換前の歩幅と膝の角度を撮影確認。
最優先で直す1点
「減速→止める→押し出す」を1拍ずつ明確に。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:ドラッグバック→アウトのクイックターン×左右20。
- 応用:5点ターン(星型)を滑らかに回る×3本。
- ゲーム:3m四角のボックス内で1v1(ラインアウト負け)。
測定と合格ライン
- L字ターンの平均タイムが自己ベスト−5%。
1週間の宿題
- 足裏ドラッグ100回/日、膝を曲げて止める感覚を固定。
症状別診断:緩急の差がつかない
よくある原因
- 上半身の演技がない、溜めが短い。
- 同じ歩幅・同じリズムで単調。
セルフチェックのやり方
- 加速前の停止時間(0.2〜0.5秒)を動画で測る。
最優先で直す1点
「ヘジテーション(ため)→一歩目爆発」のコントラスト。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:ヘジテーション→ダブルタッチ→加速×10本。
- 応用:ゲート前で0.3秒静止→通過スプリント。
- ゲーム:制限3タッチ→解放(緩急を強制)1v1。
測定と合格ライン
- 10mで最初の5m/後半5mのタイム差が明確(後半が−10%以上)。
1週間の宿題
- 「止→1歩爆発」のリズム拍子練習(声出しカウント)。
症状別診断:抜き切った後に追いつかれる
よくある原因
- 置き所が近く、トップスピードへ入れない。
- 身体の入れ方(シールド)が遅い。
セルフチェックのやり方
- 抜いた直後の1.5mのタッチ距離を測る(ビッグタッチになっているか)。
最優先で直す1点
抜いた瞬間の「ビッグタッチ→肩入れ」で身体を間に挟む。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:ビッグタッチ→5歩ダッシュ×10。
- 応用:並走コンタクト(肩を合わせて外へ運ぶ)。
- ゲーム:1v1で抜いた後に加点(追いつかれたら無効)。
測定と合格ライン
- 30m運搬の後半20mがベスト−5%以内、ロスト0。
1週間の宿題
- 壁沿いダッシュ(肩を壁側)×6本、シールド感覚を養う。
症状別診断:身体を当てられると負ける
よくある原因
- 骨盤が開き、当たりを受ける面が広い。
- 接地時間が短く地面を押せない。
セルフチェックのやり方
- 接触前後の重心の高さ(動画)。低くなっているか。
最優先で直す1点
半身+前腕の「壁」を早めに作る(進行方向側の肩と前腕)。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:シールド歩行(ボールを足裏で転がしながら半身で前進)。
- 応用:2v1の保持(当たりを使いながら時間を作る)。
- ゲーム:制限スペース1v1(体の入れ方に加点)。
測定と合格ライン
- 接触後のボールロスト率20%以下。
1週間の宿題
- 前腕シールドの形を鏡で確認→5秒ホールド×10。
症状別診断:視線が足元に落ちる
よくある原因
- タッチに自信がなく、毎回確認してしまう。
- スキャンの習慣がない。
セルフチェックのやり方
- 10秒あたり首振り回数(左右合計)を数える。
最優先で直す1点
「タッチごとに一瞬顔を上げる→1秒に1回スキャン」を固定。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:番号コール(味方が数字を出し、言い当てながらドリブル)。
- 応用:ゲートがランダムに開く設定で前を見る時間を増やす。
- ゲーム:視線制限1v1(コーチの合図に反応)。
測定と合格ライン
- 10秒でスキャン6回以上+ミスなし。
1週間の宿題
- 壁当てドリブル中に遠くの看板を読み上げる(音読)。
症状別診断:逆足で運べない・触れない
よくある原因
- 足首が固い/可動域不足。
- 成功体験が少なく恐怖心がある。
セルフチェックのやり方
- 逆足のみ10mドリブルのタイムとロスト回数。
最優先で直す1点
「短い距離×確実」から成功体験を積む(1〜2mの連続タッチ)。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:逆足イン→アウト→足裏の3面タッチ×50。
- 応用:3m×3往復(逆足のみ)。
- ゲーム:制限タッチの鳥かご(逆足で触れたら加点)。
測定と合格ライン
- 逆足10mでロスト0、タイムが利き足比+15%以内。
1週間の宿題
- TVを見ながら逆足足裏ロール5分/日。
症状別診断:フェイントが効かない
よくある原因
- 速度差が小さい、体の傾きが浅い。
- 「前に行く脅し」がない(相手が怖くない)。
セルフチェックのやり方
- フェイント前と後の歩幅・重心移動量を動画で比較。
最優先で直す1点
「前進の脅し→逆」へ、最初の一歩を本気で出す。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:ダブルタッチ(強→弱)×左右30。
- 応用:シザース→アウト45度→直線加速。
- ゲーム:守備に制限(最初の一歩は禁止)で成功体験を作る。
測定と合格ライン
- 1v1成功率60%以上、同じ相手に2連続成功。
1週間の宿題
- 鏡前で肩の入れ方/顔の向きを誇張して練習×5分。
症状別診断:密集で詰まる(狭い局面の打開)
よくある原因
- 足裏/体の入れ替えが少ない。
- スキャン不足で出口を知らない。
セルフチェックのやり方
- 1.5m四角でのロスト回数と首振り回数。
最優先で直す1点
「足裏→V字→体を間に」入れる3手の連結。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:足裏V字100回(左右均等)。
- 応用:1.5mボックスで10秒保持×5。
- ゲーム:2v2+フリーマンの密集突破。
測定と合格ライン
- 10秒保持成功率80%以上。
1週間の宿題
- 足裏ロールでボールを隠す→半身で出口へ向く練習5分。
症状別診断:ランニングドリブルが不安定(ロングスプリント)
よくある原因
- 視線が落ちてライン取りがズレる。
- ビッグタッチの距離が一定でない。
セルフチェックのやり方
- 30m運搬で10mごとのタッチ回数とコースの蛇行を動画で確認。
最優先で直す1点
「視線はゴール方向固定→タッチは横目」でライン維持。
段階別メニュー(基礎→応用→ゲーム形式)
- 基礎:6〜8m間隔マーカーを一直線で通過。
- 応用:外側にアウトで押し出す→内側で修正の反復。
- ゲーム:斜め方向へ運搬→シュート(時間制限)。
測定と合格ライン
- 蛇行幅1m以内、ロスト0で30m自己ベスト−3%。
1週間の宿題
- 「見る先を固定」の意識練習(目標物を決めて走る)。
症状別診断:室内・狭いスペースで練習したい
よくある原因と環境調整
- 床が滑る/音が響く→ラバーマット導入、軽量ボール活用。
- 1.5m〜3m四角で十分。家具に当たらない導線を確保。
騒音・安全面の配慮
- 足裏中心のタッチで音を減らす。夜間は回数を控える。
- 滑り止めシューズ/裸足での段差注意。
段階別メニュー(基礎→応用→疑似ゲーム)
- 基礎:足裏V字、インアウト、ドラッグバック各1分×3。
- 応用:ミニゲート(本やテープ)でコース設定。
- 疑似ゲーム:10秒保持→出口ゲートに即時脱出。
測定と合格ライン
- ミスなく1分間でゲート通過10回。
1週間の宿題
- 毎日合計10分の足裏タッチ。音を小さく、姿勢は低く。
目的別で逆引き:運ぶ・剥がす・時間を作る・前進する
運ぶ(スペースアタック)に効くメニュー
- アウト推進→ビッグタッチ→再加速の30m反復。
剥がす(1v1突破)に効くメニュー
- シザース/ダブルタッチ→45度外し→直線。
時間を作る(保持)に効くメニュー
- 足裏V字+半身シールド→ハーフターン。
前進する(ライン間攻略)に効くメニュー
- 半身受け→最初の一歩で前向き→アウトで運搬。
練習メニューカタログ(目的→メニュー→進度)
基礎タッチ群:インアウト・足裏・V字・トー/レース
- イン/アウト連続30秒×3、足裏V字100回、つま先(トー)/甲(レース)押し出し各30回。
方向転換群:カット・クイックターン・ドラッグバック
- インカット→方向転換、ドラッグバック→アウトで再加速。
緩急・ステップ群:ヘジテーション・シザース・ダブルタッチ
- 止→爆発、左右フェイク→45度外し→直線。
運搬ドリブル群:アウトサイド推進・ビッグタッチ→加速
- 6m間隔マーカー通過、最後はビッグタッチで抜ける。
対人準備群:シールド・ハーフターン・体の入れ方
- 半身+前腕で壁づくり→ハーフターンで前向き。
ゲーム形式群:1v1/2v1/ナンバーズアップの設計
- 幅調整(狭→広)、得点方向複数、タッチ制限で意図を強制。
測定と可視化:タイム・回数・成功率の管理
10mスラローム(左右対称・反復タイム)
- 平均タイムとベスト比、ロスト回数0を目標。
L字/5点ターン(方向転換の減速/再加速)
- コーナー前の減速動作が見えるか動画確認。
直線30m運搬(ビッグタッチ→トップスピード)
- 10mごとのタッチ回数と蛇行幅1m以内。
1v1突破成功率(エリア・制限付き)
- 5本×3セットの平均60%を目安に更新。
スキャン回数/10秒(視野の習慣)
- 6回以上をキープしながらロスト0。
動画チェックの型:正面・側面・斜めの3カメ視点
- 正面=ボール幅、側面=姿勢、斜め=リズム確認に最適。
週3回の練習プラン例と負荷調整
技術日・対人日・ゲーム日の役割分担
- 技術日:タッチ/方向転換/緩急(40分)。
- 対人日:1v1/2v1/保持(40分)。
- ゲーム日:制限付きミニゲーム(40分)。
強度の波(ハード→ミドル→リカバリー)
- ハード:スプリント多め。ミドル:技術量。リカバリー:可動域と軽い対人。
時間配分テンプレート(ウォームアップ→メイン→ゲーム→整理)
- 10→25→20→5分。ウォームアップに可動域/加速ドリルを必ず。
停滞期のリセット方法(テーマ切替/量の調整)
- 2週間で変化が薄い→テーマ変更か量−20%→フォーム再確認。
よくあるNGと修正キュー集
タッチが強すぎる/弱すぎるときの修正キュー
- 強すぎ:押す→離さない。「音を小さく」。
- 弱すぎ:足首を固定。「ボールを線で押す」。
体が起きる/被るときの修正キュー
- 「胸は前、目線は遠く、膝は柔らかく」。
視線が落ちるときの修正キュー
- 「タッチごとに空を見る」「1秒1スキャン」。
緩急がつかないときの修正キュー
- 「止→爆」「ため→ドン」(音で拍を作る)。
逆足回避の癖を直すキュー
- 「逆足で始める」「逆足で終わる」ルール練習。
安全対策:ウォームアップ/クールダウン/怪我予防
可動域と腱の準備(足首・股関節・ハム)
- アンクルサークル/ヒップオープナー/腿裏ダイナミック各30秒。
スプリント前の段階的加速
- 50%→70%→90%→100%の4段階で3本。
足裏タッチの反復と疲労管理
- 回数は日次で+10%以内、疲労感が強い日は量を半分に。
終了後の整理運動と翌日のケア
- 軽いジョグ→ストレッチ→補給→睡眠。ふくらはぎ/腸腰筋を重点。
ポジション別の着眼点(SB/CM/WG/CF)
サイドバック:一列前進の運搬と内外使い分け
- 外→縦のアウト推進/内→インで入ってスイッチ。
センターミッド:半身受け→縦/横の選択
- 最初のタッチで前向き優先、不可ならシールド→配球。
ウイング:縦突破と内切りの二択を迫る作り方
- 助走距離を確保→縦の脅し→内45度でシュート/ラストパス。
センターフォワード:背負い→反転/流しの第一歩
- 半身シールドで時間を作り、相手の重心逆へ反転。
Q&A:停滞期の抜け方とよくある疑問
毎日やるべき最低限は?
足裏V字100回+アウト連続30秒×2+10秒スキャン練習。合計5〜7分。
対人相手がいない日の進め方は?
ゲートやラインの条件を厳しくして疑似対人化。タイム/成功率を管理。
逆足が急に伸びないときは?
距離を短く、速度を落として成功体験を量産。足首の可動域も同時に確保。
試合で試すタイミングとリスク管理は?
2週間ブロックの後半戦で1試技→成功なら回数増。自陣深くでは低リスクの選択。
次の一歩:試合で試すための準備とチェックアウト
試合前のルーティン(意図を1つに絞る)
- 「今日は緩急」「今日は視線」などテーマを1つ。
プレー後の振り返りテンプレート
- 状況/選択/結果/次の一手(30秒で記録)。
2週間ごとの再診断とテーマ更新
- 症状の変化→数値→動画で客観視。次テーマへ。
継続の仕組み化(時間/場所/仲間)
- 固定曜日と場所、撮影/計測を手伝う仲間づくり。
まとめ
ドリブルは「目的に合うタッチを、適切な姿勢と視野で、状況に合わせて使う」総合スキルです。だからこそ、症状から逆引きして練習→測定→再診断を回すことが近道になります。まずは1テーマ×2週間。動画と数値と感覚メモで伸びを可視化し、試合で小さく試し、小さく成功を積み上げましょう。今日の1歩が、次の突破を変えます。
