目次
- サッカー 初心者 練習 何から始める?90分で基礎が変わる5ステップ
- はじめに:今日から迷わない練習の地図
- 最短で上達するための前提と本記事の使い方(90分メニューの全体像)
- STEP1(10分):怪我を防ぎキレを出すウォームアップ
- STEP2(20分):ボールマスタリーで“触れる”を作る
- STEP3(20分):ファーストタッチと方向づけパス
- STEP4(20分):基礎ドリブルとターンで運ぶ力をつくる
- STEP5(15分):シュートの基礎フォームとフィニッシュ
- 仕上げ(5分):クールダウンと記録で上達を固定化
- 1週間の進め方:負荷調整と飽きない工夫
- 測って伸ばす:ミニテストで基礎力を可視化
- 安全とフォームのチェックポイント
- 次の一歩:対人練習とゲーム感覚へつなぐ
- よくある質問(Q&A)
- まとめ:小さな正確さを、繰り返して大きな自信に
サッカー 初心者 練習 何から始める?90分で基礎が変わる5ステップ
はじめに:今日から迷わない練習の地図
「サッカーの初心者は何から練習すればいい?」に答える、90分の完成型メニューを用意しました。ポイントは“形を気にしすぎないで、ボールに触れる回数を増やすこと”。一人でも、狭い場所でも実行できるよう設計しています。ウォームアップからボールマスタリー、パス、ドリブル、シュート、そしてクールダウンまでを5ステップ+仕上げでつなぎ、上達が数字で見える計測方法も入れました。
この記事の使い方はシンプルです。見出しのとおりに進めるだけ。時間配分が決まっているので、時計を見ながら区切っていけば迷いません。週3回の継続で、タッチの質・パスの精度・運ぶ力・フィニッシュの安定感が底上げされます。
最短で上達するための前提と本記事の使い方(90分メニューの全体像)
なぜ初心者は“形より触れる回数”から始めるのか
サッカーの基礎は「ボールと自分の距離をコントロールできること」。その土台は、正しいフォームを気にする前に、触れる回数を増やして感覚を育てることで作られます。一般に、運動学習は繰り返しとすばやいフィードバックで伸びやすいと言われます。最初から完璧なフォームを探すより、簡単な動きを短い時間で何度も行い、少しずつズレを直す方が効率的です。
このメニューは「短い種目をテンポよく回す→小さな修正→再挑戦」という流れをくり返す設計。無理な負荷をかけず、ケガを避けながら基礎を固めます。
90分の時間割(5ステップ+クールダウン)
- STEP1(10分):ウォームアップ(モビリティ+フットワーク+軽いボールタッチ)
- STEP2(20分):ボールマスタリー(基本タッチとリズムづくり)
- STEP3(20分):ファーストタッチと方向づけパス(壁当て中心)
- STEP4(20分):ドリブルとターン(運ぶ力の強化)
- STEP5(15分):シュート基礎(フォームと再現性)
- 仕上げ(5分):クールダウン(呼吸・ストレッチ・記録)
合計90分。各ステップの終わりに10〜20秒の小休止を入れると、集中力が続きます。
準備物と練習環境(家・公園・グラウンド別)
- 共通:5号球(高校生以上)、動きやすい服、トレーニングシューズまたはスパイク、マーカー代わりのペットボトルや小物5〜8個、メジャー(距離目安)、テープ・チョーク(地面に印)
- 家(室内・駐車場):滑らない床、低反発のボールカバーやフットサルボールで代用可。壁当ては静音マットを挟む。シュートはフォーム確認のみ。
- 公園:芝・土の平らな場所。壁がなければ、折りたたみゴールやネット、厚手のスポンジボードを使用。周りの安全を確認。
- グラウンド:マーカー・コーンが使える。壁当てはゴールポスト付近やリバウンダーを利用(施設ルールは必ず守る)。
STEP1(10分):怪我を防ぎキレを出すウォームアップ
全身のモビリティと足首・股関節の活性化
- 足首サークル:左右各20回
- カーフポンプ(ふくらはぎ):片脚20回
- 股関節オープナー(膝を外に回す):前進しながら10歩
- ヒップヒンジ(お尻・もも裏):15回
- スパイダーマン+胸開き:左右各6回
狙いは“可動域をやさしく広げる → 体温を上げる”。伸ばしすぎではなく、スムーズさを重視します。
神経系を起こすフットワーク(ラダーなしでOK)
- その場の細かいステップ(高回転):20秒×2
- インアウトステップ(足を開閉):20秒×2
- サイドシャッフル(左右5m):2往復×2
地面を“静かに素早く”触る意識。音が大きい=接地が重い合図です。
ボールに触れる準備運動:30秒×6のタッチサーキット
- 両足トントン(つま先乗せ)
- ファウンデーション(両足インサイドで小刻みタッチ)
- アウトサイドタッチの左右交互
- ソールロール(足裏で左右転がす)
- V字(プル→インサイド押し出し)
- プルプッシュ(引いて前に出す)
各30秒、休憩15秒で回して3分。肩の力を抜き、視線は時々前へ上げます。
STEP2(20分):ボールマスタリーで“触れる”を作る
インサイド/アウトサイド/ソールの基本タッチ
足の内側(インサイド)、外側(アウトサイド)、足裏(ソール)を均等に使えると、どの方向にも動けます。
- インサイド小刻みタッチ:60秒×2(ボールは体の真下、膝を柔らかく)
- アウトサイド交互:60秒×2(外側で押す→回収)
- ソールロール:60秒×2(靴底で押して運び、反対足で受ける)
V字・プルプッシュ・ボールロールのリズム化
- V字:右足ソールで引く→同足インサイドで斜め前へ。左右各60秒
- プルプッシュ:引く→同足の甲で前へ軽くプッシュ。左右各60秒
- ボールロール+タッチ:ソールで横→反対足インサイドで前。60秒×2
掛け声は「引く・置く・運ぶ」。一定のテンポで体の真下を通すと安定します。
よくあるミスと修正キュー(姿勢・視線・重心)
- 背中が丸い→「胸を少しだけ見せる」。骨盤を立てるとタッチが軽くなる
- 視線が落ちすぎ→「3タッチに1回は顔を上げる」ルール
- 重心が外に流れる→「くるぶしの真上に膝」。体の真下で触る
- 足だけで触る→「股関節から動かす」。膝は柔らかく
進捗の目安:1分あたりのタッチ数を計測する
簡易目標(参考):
- ファウンデーション:初心者60〜80タッチ、慣れてきたら100以上
- ソールロール:左右合計40〜60、慣れてきたら80以上
- V字:左右各20〜30、慣れてきたら各40以上
タッチ数は「速さより正確」。コントロールが崩れたら一度スピードを落としましょう。
STEP3(20分):ファーストタッチと方向づけパス
壁当て(相手なし)でもできる正確なインサイドパス
距離目安は5mから。壁に30〜50cm幅のターゲットをテープで作り、そこを狙います。
- インサイドキックの当てどころ:親指の付け根〜土踏まずの硬い面
- 軸足:ボールの横、進行方向へつま先を向ける
- フォロースルー:膝下をスイング、蹴り足は低くまっすぐ
5m×20本→7m×20本と伸ばし、フォームが崩れない範囲で距離を調整します。
半身の構えと“次の一歩”に置くトラップ
ボールが返ってくる前に体を半身(肩をゴール方向へ)に。ファーストタッチは「次の一歩が出る場所」に置きます。内側に吸い込まないよう、足の親指の付け根で軽く外へ押し出すと前を向きやすいです。
ワンツーと2タッチのテンポを身につける
- 2タッチ(トラップ→パス):30本。リズムは「トン・スパッ」
- ワンツー(パス→前進→返しを受ける):左右各10往復
- 片足限定2タッチ(弱い足で):20本
テンポが走りに伝わると、ゲームでもリズムが出ます。最初は遅くてOK、安定してからスピードアップ。
成功率の指標:左右各30本での精度チェック
ターゲット幅30〜50cmに対し、左右各30本蹴って命中本数を記録。目安は:
- 5m:24/30以上(80%)
- 7m:21/30以上(70%)
数字が落ちたら距離を1m短くします。正確性を優先しましょう。
STEP4(20分):基礎ドリブルとターンで運ぶ力をつくる
直線→スラローム→ジグザグの段階練習
- 直線(10m):小刻みタッチで前進→戻りを3本
- スラローム:コーン5本を2m間隔で。往復3本(顔を上げる回数を意識)
- ジグザグダッシュ:3mごとに鋭く方向転換×3本
「触る→運ぶ→見る」を同時に。タッチは体の真横ではなく、やや前で。
インサイド/アウトサイド/ソールターンの使い分け
- インサイドターン:減速→内側で引き込み→体の向きを変える(狭い場面)
- アウトサイドターン:外側で切る→相手を外に置く(縦のスピード維持)
- ソールターン:足裏で前から後ろに引く(急停止・方向転換)
各ターンを左右5回ずつ。ターン前は必ず軽い減速を入れるとミスが減ります。
間合いと視線:顔を上げる癖づけ
3タッチに1回は前を見るルールを継続。視線は「足元→前→足元」の順で素早く切り替え。姿勢は胸を少し起こし、膝は柔らかく。
片足主導から両足化へ(弱い足の強化)
- 片足限定ドリブル(右のみ→左のみ):各30秒×2
- 弱い足でのV字・プルプッシュ:各60秒
- ターンを弱い足側から始動:各5回
苦手足の時間を少し多め(+20%)に配分。1週間で差が縮まります。
STEP5(15分):シュートの基礎フォームとフィニッシュ
インステップの当てどころと軸足の位置
インステップは靴紐の少し上の硬い面で当てます。軸足はボール横20〜30cm、つま先は狙う方向。上体はやや前、蹴り足はまっすぐ振り抜く。ゴールがない場合は壁に低めで当て、跳ね返りの位置で精度を確認します(周囲の安全を必ず確認)。
ゴロで狙うインサイドフィニッシュ
まずはゴロでコース重視。幅60〜80cmのターゲットを左右に設定し、インサイドでコロコロと正確に通します。助走2歩、踏み込みは小さく、軸足は安定重視。
弱い足での基礎反復と距離設定
- 距離:5m→8m→10mと段階アップ
- 本数:左右各15本×2セット(弱い足は+10本)
- フォーム確認:動画を10秒撮って、軸足・上体・フォロースルーをチェック
自己採点表の作り方(コース×スピード×再現性)
3項目を各10点満点で評価(合計30点)。
- コース:ターゲットに入ったら10、外したら距離に応じて減点
- スピード:ゴロで速く通れば高得点。弱すぎは減点
- 再現性:連続で同品質なら高得点。ばらつきが大きいと減点
合計22点以上を目標に。数日ごとに記録を見比べると伸びを実感できます。
仕上げ(5分):クールダウンと記録で上達を固定化
呼吸とスタティックストレッチのポイント
- 深呼吸:4秒吸う→6秒吐く×5呼吸
- ふくらはぎ・アキレス:左右各30秒
- もも裏(ハムストリングス):左右各30秒
- 股関節前(腸腰筋):左右各30秒
- お尻(梨状筋ストレッチ):左右各30秒
今日の練習の記録テンプレート(数値と感覚)
メモ例:
- 日付/場所/天候
- STEP2タッチ数:ファウンデーション◯◯回、V字◯◯回
- パス精度:5m 30本中◯◯、7m 30本中◯◯(左右別)
- ドリブル:スラローム往復タイム◯◯秒、ミス数◯
- シュート:自己採点◯/30、弱い足での得点◯/30
- 感覚メモ:「良かったこと/次回直すこと」各1行
1週間の進め方:負荷調整と飽きない工夫
週3回の基本スケジュール例
- 月:90分フル(基礎中心)
- 水:90分フル(弱い足・パス距離を少し伸ばす)
- 土:90分フル(テスト日+軽い対人またはゲーム形式)
火・金は軽いジョグとストレッチ、木・日は完全休養か散歩程度。筋肉痛が強い日はメニューを50〜70%に落とします。
時間がない日の45分ショート版
- ウォームアップ:5分
- ボールマスタリー:10分(STEP2を半量)
- パス:10分(5mのみ精度重視)
- ドリブル:10分(スラローム集中)
- シュート:5分(インサイドのみ)
- クールダウン:5分
場所別のアレンジ(自宅・公園・グラウンド)
- 自宅:ボールマスタリー比率を上げ、パスは短距離のトラップ→リリース練習に置換
- 公園:壁がなければ折りたたみネットor厚手シートに。スラロームはマーカーを広めに
- グラウンド:距離を広めに設定し、スピード強度を上げる。シュートはコース指定で
測って伸ばす:ミニテストで基礎力を可視化
タッチ数テスト(60秒×3種目)
- ファウンデーション:目安80〜110(初心者→慣れてきたら100超え)
- V字:左右合計40〜80
- ソールロール+タッチ:60〜90
正確性を保った上でのカウントのみ有効。月1回、同条件で計測。
パス精度テスト(距離別・左右別)
- 5m:左右各30本。命中率80%を目標
- 7m:左右各30本。命中率70%を目標
- 9〜10m:左右各20本。命中率60%を目標
ターゲット幅は30〜50cm。外れた距離もメモすると改善点が見えます。
スラロームタイムトライアル(コーン5本)
コーン間2mで往復。2本計測して良い方を記録。月ごとのベスト更新を狙いましょう。ペナルティ:コーン接触は+1秒。
安全とフォームのチェックポイント
膝・足首のアライメントと着地音
- 膝はつま先の向きとそろえる(内側に入らない)
- 足首は固めすぎず、接地は静かに(ドスンと鳴ると衝撃が大きい合図)
- ジャンプ・切り返し後は膝を軽く曲げて吸収
つま先・土踏まず・足の甲の使い分け
- インサイド(土踏まず側):パス・細かいタッチ
- アウトサイド:方向づけ・縦の推進
- ソール(足裏):減速・ターン・間合い調整
- 甲(インステップ):強いシュート・長いクリア
疲労と痛みの区別、休む判断基準
- 筋肉の張り:翌日軽く動かしてOK
- 鋭い痛み・刺すような痛み:即中止。アイシング・安静
- 痛みが48時間以上続く、腫れや不安定感がある:専門家に相談
次の一歩:対人練習とゲーム感覚へつなぐ
1対1の基本(間合いと初速)
相手との距離を詰めすぎない。駆け引きは「静→速」。止まる→一歩目を速く→抜ける方向は相手の逆足側へ。抜けた瞬間にボールを少し前に置き、もう一歩で加速します。
小規模ゲーム(2対2〜3対3)の入り方
- コート小さめ(横12〜15m×縦18〜22m)
- 制限ルール:2タッチ以内、シュートはゴロ限定など
- 攻守の切り替えを速く(奪ったら前、失ったら1秒で寄せる)
目標設定:90分練習をゲームに転写するコツ
- パス:前進する2タッチで味方の前に置く
- ドリブル:顔を上げる回数ルール(3タッチに1回)を試合でも
- シュート:コース重視のインサイドをまず1本、次に強い一撃
よくある質問(Q&A)
一人でも続けられる?壁がない場合の代替案
折りたたみリバウンダーネットや、厚手の緩衝材(スポンジボード)をフェンスに固定して代用できます。ペットボトルを2本置いてゲートパス(幅50cm)にすれば、正確性の練習にも。周囲への音・安全に配慮してください。
どんなボール・シューズを選ぶべき?
- ボール:高校生以上は5号球。屋内や狭いスペースはフットサルボール(跳ねにくくコントロールしやすい)も便利
- シューズ:土・人工芝はトレーニングシューズ(TF)かターフ用。天然芝はFG/AG。サイズは捨て寸5〜10mmが目安
- ソックス:厚手でズレにくいもの。マメ予防になります
どれくらいで上達を実感できる?
個人差はありますが、週3回×3週間でタッチ数やパス精度の数字が上がりやすいです。ゲームでの実感(ボールロストが減る、前を向ける)が出てくるのは1〜2カ月が目安。記録をとると小さな成長が見えます。
まとめ:小さな正確さを、繰り返して大きな自信に
サッカーの初心者が「何から始める?」と迷ったら、まずは90分の5ステップを淡々と。触れる回数を増やし、数値で確かめ、少しずつ距離とスピードを上げる。この積み重ねが、試合での落ち着きと選択肢の多さにつながります。
今日の1回を丁寧に。明日の自分がラクになるように、記録を残してまた同じ場所に戻ってきましょう。基礎は裏切りません。さあ、ボールを置いて、最初の10分を始めましょう。