「止めてから考える」から「見る→決める→触る」へ。小学生のうちにファーストタッチの質を上げると、試合での時間とスペースが一気に増えます。本記事では、サッカーのファーストタッチ小学生向け試合で効く上達ドリルを、準備から評価方法まで実践的にまとめました。家でもグラウンドでも再現しやすく、試合に直結する内容に絞っています。
道具はシンプル、進め方は段階的、ことばがけは明確に。今日から取り入れて、次の試合で「前を向く一歩」を武器にしましょう。
目次
- 導入—なぜファーストタッチは小学生の試合で差になるのか
- 基本原則—試合で効くファーストタッチの考え方
- 準備—スペース・用具・安全配慮
- ドリル1:壁当て基礎—一人で身につく方向づけタッチ
- ドリル2:コーンドリフトラップ—前進を生む第一歩
- ドリル3:足裏・イン・アウトの触り分け習得
- ドリル4:認知強化—カラーコールと視線スキャン
- ドリル5:プレッシャー対応—パッシブ→アクティブDF
- ドリル6:1対1・2対1でのファーストタッチ活用
- ドリル7:ターン習得—背後を取るファーストタッチ
- ドリル8:条件付きミニゲーム—試合で効く自動化
- 学年別・レベル別の進め方
- よくあるミスと修正キュー
- 自宅・狭いスペースでできる上達ルーティン(10〜20分)
- 成長を見える化するチェックリストと簡易テスト
- 週の練習プラン例(30分/60分)
- ウォームアップ・クールダウン・けが予防
- 保護者・コーチの関わり方と言葉がけ
- 雨天・屋内・少人数での代替メニュー
- まとめ—ファーストタッチを試合の武器にする次の一歩
導入—なぜファーストタッチは小学生の試合で差になるのか
ファーストタッチ=時間とスペースを生む技術
ファーストタッチは、最初の一度の触り方で次のプレーを有利にする技術です。ボールを「止める」ことだけが目的ではありません。相手から遠ざけ、前を向き、空いている方向へ運ぶことで、自分に1〜2秒の余裕(時間)とプレーできる範囲(スペース)を生み出します。小学生の試合では、この1〜2秒の差が、そのままシュートやパス、ドリブルの成否に直結します。
小学生年代で押さえる3要素(認知・身体の向き・触り分け)
- 認知(見る):受ける前に首を振って味方・相手・スペースを確認。
- 身体の向き:つま先と胸の向きを空いている方向へ開く(オープン)。
- 触り分け:インサイド・アウトサイド・足裏を使い分け、方向と強さを調整。
この3要素は相互に関連しています。見えていれば体を開けるし、体が開ければタッチの選択肢が増えます。三位一体で鍛えましょう。
試合で効く具体場面(前向きで受ける/背後を取る/プレス回避)
- 前向きで受ける:中盤やサイドでパスを受けた瞬間に前進する。
- 背後を取る:チェックの動きから相手の背中側へ抜け出すファーストタッチ。
- プレス回避:相手が寄せてくる足と逆方向へタッチして外す。
どの場面も「最初の触り方」で流れが決まります。本記事のドリルは、この瞬間の質を上げることにフォーカスしています。
基本原則—試合で効くファーストタッチの考え方
身体の向き(オープンスタンスとクローズドスタンス)
- オープンスタンス:ボールとゴール(前方)を同時に見られる向き。受けた瞬間に選択肢が広がる。
- クローズドスタンス:体が閉じている向き。守りたい時や相手を背負う時には有効だが、基本は開く癖をつける。
合言葉は「つま先と胸を空いている方向へ」。足元に来る前に体を準備しましょう。
ファーストタッチの方向づけ(前・外・背後)
- 前:スペースがあるなら最優先。加点条件にも使いやすい。
- 外:相手から遠い足へ触って外へ逃がす。プレス回避に有効。
- 背後:相手の逆を取るターン系。チェック&ターンで背中を取る。
接触部位の選択(インサイド/アウトサイド/足裏)
- インサイド:最もコントロールしやすい。方向づけの基本。
- アウトサイド:相手から隠しやすく素早く方向転換できる。
- 足裏:距離を短く調整、狭い中で止めずに転がして運ぶ。
「柔らかく」「次の一歩で届く距離」に置くイメージで強さを調整します。
プレー前のスキャン(見る→決める→触るの順)
受ける前の0.5〜1秒で首を振り、色(指示)・味方・相手・スペースの順に確認。決めたら迷わずタッチ。スキャンの回数よりも、触る直前の1回が最重要です。
準備—スペース・用具・安全配慮
必要な用具(ボール1人1個・コーン6〜10本・マーカー5枚)
- ボール:1人1個が理想。なければ2人で1個でも可。
- コーン:方向ゲートやエリアの目安に。
- マーカー:色指示や評価ラインに便利。
推奨スペース(5×5mから始めて段階的拡張)
最小は約5×5mでOK。慣れてきたら7×7m、10×10mへ拡張し、スピードと判断の負荷を上げましょう。
安全とルール(接触の強度・順番・声掛け)
- 接触は肩での軽いチャレンジまで。正面衝突は禁止。
- 順番待ちのラインを作り、後方からのボールに注意。
- 声掛けは短く明るく。「前」「外」「ターン」など単語で統一。
ドリル1:壁当て基礎—一人で身につく方向づけタッチ
狙いと効果(第1タッチで前を向くための基礎)
壁とのパス交換で、止めずに前へ運ぶ「方向づけタッチ」を習慣化します。判断負荷は小さく、反復量を確保できます。
設定(壁から3〜5m・目標ゲート2つ)
壁の前3〜5mに立ち、左右に幅1.5mのゲートを作ります。返ってきたボールをタッチでゲート方向へ運ぶ想定です。
進め方ステップ1:オープンコントロール→パス
- 壁へインサイドでパス。
- 返球が来る前に体を開く(オープン)。
- ファーストタッチで前へ1歩分運び、次の一歩でボールに追いつきながら再びパス。
進め方ステップ2:左右のゲートへ方向づけタッチ
- コーチ(または自分でカウント)で「左」「右」をコール。
- コールされた側のゲート方向へ、インサイドまたはアウトサイドで運ぶ。
- ボールを止めずに次のパスへ。
コーチングポイント(軸足・面・体の向き)
- 軸足:ボールの横に置き、行きたい方向へつま先を向ける。
- 面:足首を固定し、当てる面を安定させる。
- 体の向き:胸も行きたい方向へ。腰・肩で運ぶ意識。
発展(カラーコール/弱い足限定)
- カラーコール:赤=左、青=右など色で指示。
- 弱い足限定:10本連続を目標に反復。
簡易評価(10本中の成功数を記録)
「止めずに前進できたか」「2歩以内に次のパスが出せたか」で数え、10本中の成功数をノートに記録します。
ドリル2:コーンドリフトラップ—前進を生む第一歩
狙い(前方の空いているスペースへ運ぶタッチ)
受けた瞬間に前へ。ドリフト(流す)タッチで、最短で前進する感覚を作ります。
設定(幅3mのゲートを2つ、距離6〜8m)
正面に2つのゲート(左・右)を6〜8m先に設置。サーバーがパスを出し、受け手が空いている方へ運びます。
進め方(受ける前に見る→空いているゲートへ運ぶ)
- 受ける前に左右ゲートと相手(またはコーン)位置を確認。
- インサイドまたはアウトサイドでゲート方向へ1.5〜2m運ぶ。
- 次の一歩で加速、ゲートを通過。
コーチングポイント(最初の一歩の方向と大きさ)
- 方向:胸とつま先をゲート方向へ。
- 大きさ:次の一歩で追いつく距離(約1.5m)。強すぎるとロスト、弱すぎると詰まる。
発展(時間制限・ディフェンダーの影付け)
- 時間制限:3秒以内にゲート通過。
- 影付け:パッシブDFが後ろから付く。外へ逃がすタッチを選ぶ。
よくあるミスと修正(止めすぎ・体が閉じる)
- 止めすぎ→「触ったら一歩」を口で合わせる。
- 体が閉じる→受ける前に斜め45度へ体を開く。
ドリル3:足裏・イン・アウトの触り分け習得
狙い(プレッシャー方向に応じた最適解の選択)
相手がどこから来るかで部位を選び、最短の解決策を出せるようにします。
設定(3方向ゲート:前/左/右)
自分を中心に前・左・右へゲートを設置。サーバーがパス、または自分でトスして開始。
進め方(号令で部位指定→指定ゲートへ)
- 「イン前」「アウト右」「足裏左」など部位+方向をコール。
- 指定通りに1タッチで方向づけ、ゲートへ運ぶ。
- 戻って次の反復。
コーチングポイント(接触の柔らかさと面の角度)
- 柔らかさ:衝撃を吸収し、ボールを自分の可動域内に。
- 面の角度:行きたい方向へ面を向ける。特にアウトは角度が命。
発展(背後ターン追加・弱い足のみ)
- 「背後」コールで半身ターン→背後ゲートへ。
- 弱い足のみで30秒チャレンジ。
評価(30秒間の成功回数)
30秒で何回成功できたかカウント。週ごとに最高記録を更新します。
ドリル4:認知強化—カラーコールと視線スキャン
狙い(判断の速さ=タッチの質向上)
受ける直前に情報を取り、即決・即タッチへ。スキャン習慣を作ります。
設定(マーカー4色・サーバー1人)
自分の周りに4色マーカーを配置。サーバーは色をコールしてからパス、またはパス直前にコールします。
進め方(受ける直前のスキャン→色に方向づけ)
- パスが出る前に1回、ボールが来る瞬間にもう1回首を振る。
- コールされた色方向へ1タッチで運ぶ。
- 次の一歩で加速、5m進んだら戻る。
コーチングポイント(首振りのタイミング:ボール来る前/触る前)
- 「来る前に1回」「触る前に1回」—この2回の首振りをルール化。
- 視線は「味方→相手→スペース」の順。
発展(2色コール→直前で変更)
- 最初に「赤」、直前で「青」に変更。即座に方向変更できるか。
エラー対策(見ない→音声合図で意識化)
- 「見る→決める→触る」を全員で声に出す。
- 見れなかったらやり直しではなく、声出し加点で意識を保つ。
ドリル5:プレッシャー対応—パッシブ→アクティブDF
狙い(相手を感じて最初のタッチで外す)
守備の到達時間を感じ取り、逆を取る・外へ逃がす・前へ運ぶを状況で選びます。
設定(5×5m四角内1対1スタート)
四角内で受け手がパスを受け、DFは後方もしくは斜めからスタートします。
進め方1(パッシブDF:距離一定で影)
- DFは距離1.5mを保ち、奪いに行かない(影だけ)。
- 受け手は外・前・背後のいずれかへ1タッチで運ぶ。
進め方2(アクティブDF:奪いに来る)
- DFはホイッスルで全力で寄せる。
- 受け手は相手の前足と体の向きを見て逆へタッチ、前進を狙う。
コーチングポイント(相手の足と体の向きを利用)
- 相手の前足が出た側とは逆へ。
- 接触直前のフェイントは小さく速く。触った瞬間に腰と肩を切る。
発展(守備の到達時間に応じたタッチの大きさ調整)
- 遠いなら大きく前へ。近いなら小さく外へ。
評価(10回中の前向きでの前進成功数)
10回のうち、前向きで突破できた回数を記録します。
ドリル6:1対1・2対1でのファーストタッチ活用
狙い(試合関連の判断+技術の結合)
個人のタッチを、実際の局面(ゴール・味方・敵)に結びつけます。
1対1設定(縦10×横7m、ゴール2つ)
両サイドに小ゴール。受け手はパスを受けてファーストタッチで優位を作り、どちらかのゴールを狙います。
2対1設定(サーバー→受け手→決断)
サーバー→受け手→もう1人のサポート。ファーストタッチでDFを引きつけ、パスかドリブルを選択。
コーチングポイント(外へ逃げる/内へ刺すの選択)
- 外へ逃げる:相手が内側を切ってきた時。
- 内へ刺す:相手が外を切る・体が開いた時。次アクションは縦突破か単純な壁パス。
発展(タッチ数制限・得点条件で誘導)
- タッチ制限:3タッチ以内でシュート。
- 条件:ファーストタッチで前を向けたら+1点。
評価(決定機創出数とターン成功数)
5分間でのシュート本数、ターンで前進できた回数を集計。
ドリル7:ターン習得—背後を取るファーストタッチ
狙い(相手の逆をつく方向づけターン)
背中に相手を感じながら、触った瞬間に進行方向を180度変える技術を磨きます。
技術例(オープンターン/チェック&ターン/マルセイユ)
- オープンターン:インサイドで前方へ開く。
- チェック&ターン:一度足元へ寄せて逆へ切り返す。
- マルセイユ(ルーレット):足裏→アウトの連続で背中側へ。
設定(背後ゲート+ディフェンダーの寄せ)
背中側にゲートを設置。DFは後方から寄せてくる役割。パスを受け、1タッチで背後ゲートへ。
進め方(誘い→逆を取る→加速)
- 相手の足が出る側へ小さく誘う(体を傾ける)。
- 触る瞬間に腰と肩を回し、逆へ方向づけ。
- 2歩で加速してゲート通過。
コーチングポイント(触る瞬間の腰と肩の向き)
- 腰→肩→ボールの順で向きを変える。
- 足だけで回らず、上半身から回すと素早い。
発展(フェイント加速・連続2アクション)
- ターン直後に「前or外」へもう一度方向づけ。
ドリル8:条件付きミニゲーム—試合で効く自動化
狙い(ゲーム強度での再現性を高める)
判断と技術が自然に出るよう、得点条件で行動を誘導します。
設定(3対3/4対4、得点条件で誘導)
縦20〜25m、横15〜18m。小ゴール2つ。時間は4〜6分×3本。
条件例(ファーストタッチで前向き加点/内向きは減点)
- ファーストタッチで前を向けたら+1点(得点と別に加点)。
- 正面で止めたら-1点(学年に合わせて調整)。
コーチングポイント(優先順位:前→外→後ろ)
常に「前が空いているか?」から判断を始める。空いていなければ外、どうしても無理なら背後でリセット。
発展(コーナー限定突破・スイッチで加点)
- サイドでの前向き成功に+1点。
- スイッチ(味方と入れ替わる)で+1点。
評価(ターンからの前進回数・前向きでの受け数)
各ゲームでカウント係を置き、「前向き受け」「ターン前進」を数えます。
学年別・レベル別の進め方
低学年(1〜2年):部位に慣れる・止めずに運ぶ
- 足裏→イン→アウトの順で触る練習を短時間で回す。
- ゲート幅を広く、成功体験を重ねる。
中学年(3〜4年):方向づけ+認知の組み合わせ
- カラーコールや2色変更で判断負荷を少し上げる。
- 弱い足比率を50%以上に設定。
高学年(5〜6年):プレッシャー下の選択と速度
- アクティブDFと時間制限で試合速度に近づける。
- 1対1→2対1→小ゲームへ一連でつなげる。
弱い足強化の入れ方(比率と順序)
- 比率は「弱い足1.5倍」。10分なら弱い足15分分の反復量を確保。
- 順序は基礎(壁当て)→方向づけ→対人の順。
よくあるミスと修正キュー
止めてから考える→『見る→決める→触る』の口グセ化
プレー前に全員で合図。触る直前にもう一度短くつぶやくと習慣化しやすいです。
体が閉じる→『つま先と胸を空いている方向へ』
受ける前に45度開く立ち位置に。マーカーで立ち位置の角度を見える化すると効果的です。
触りが強すぎる/弱すぎる→『次の一歩で届く距離』
一歩で届かない強さはNG。足跡マーカーを置いて距離を固定すると改善します。
正面で受ける→『相手の逆足側へ触る』
相手の前足の逆へ。アウトサイドが有効です。
自宅・狭いスペースでできる上達ルーティン(10〜20分)
壁なしドリフトラップ(足裏→イン→アウト循環)
2mの範囲で足裏→イン→アウトで連続方向づけ。30秒×3本。
家具回避ゲートドリブル(色指定方向づけ)
安全に配慮し、クッションやタオルでゲートを作成。家族が色をコール、1タッチで方向づけ。
親子でのカラーコールキャッチ(視線スキャン)
親が色カードを持ち、色を見てからボールをキャッチ(投げボールでもOK)。見る→決める→動くの習慣化に。
週次の小テスト(30秒リピート回数)
「前向き方向づけ→戻る」の往復回数を週1で記録。成長が見えます。
成長を見える化するチェックリストと簡易テスト
チェックリスト(視線・向き・部位の選択)
- 受ける前に首を振ったか。
- 胸とつま先は空いている方向を向いていたか。
- 相手の位置に合った部位(イン/アウト/足裏)を選べたか。
10本チャレンジ(前向き受けの成功率)
10本中、2タッチ以内で前を向けた本数をカウント。70%→80%→90%を目標に。
制限時間ドリルの記録シートの作り方
- 項目:ドリル名/回数・成功率/弱い足比率/コメント。
- 日付ごとに簡単メモ(「外へ逃げるが良かった」など)。
動画の活用(前後ビフォーアフター比較)
スマホで5〜10秒撮影。首振りの回数・体の向き・触る位置を前後比較すると改善点が明確です。
週の練習プラン例(30分/60分)
30分プラン(基礎→方向づけ→ミニ対人)
- 5分:動的ウォームアップ+ボールタッチ。
- 10分:ドリル1(壁当て)+ドリル2の簡易版。
- 10分:ドリル6(1対1)条件付き。
- 5分:クールダウン&振り返り。
60分プラン(認知→技術→プレッシャー→ゲーム)
- 10分:カラーコール首振り+足元タッチ。
- 15分:ドリル2・3(方向づけと触り分け)。
- 15分:ドリル5(パッシブ→アクティブ)。
- 15分:ドリル8(条件付きミニゲーム)。
- 5分:記録・振り返り。
強度と難易度の上げ方(人数・距離・時間・ルール)
- 人数:対人を増やすほど認知負荷UP。
- 距離:広げるとスピードUP、狭めると技術精度UP。
- 時間:制限を短くすると判断が速くなる。
- ルール:加点・減点で選択を誘導。
ウォームアップ・クールダウン・けが予防
動的ウォームアップ(足首・股関節・体幹)
- 足首回し、前後ランジ、ヒンジ、サイドステップ。
- 体幹活性:プランク20秒×2。
ボールフィーリング準備(リフティング/タップ)
- 足裏タップ30秒、インアウトタップ30秒。
- リフティングは低く、左右交互で。
クールダウン(呼吸と可動域)
- 鼻から吸って口から吐く呼吸×5。
- ふくらはぎ・ハム・股関節の静的ストレッチ各20秒。
疲労時の調整(接触部位を限定した低強度練習)
弱い足インサイドのみ、足裏のみなど部位限定で強度を落とし、質を維持します。
保護者・コーチの関わり方と言葉がけ
行動を褒める(見た→決めた→触ったプロセス)
結果より過程。「今の首振りいいね」「決めてから触れたね」と具体的に褒めると再現性が上がります。
失敗の価値を共有(判断の意図を言語化)
「なぜ外に触ったの?」と問いかけ、意図があればOKに。次の修正点も自分で言えるようになります。
家での声かけテンプレ(色・方向・タイミング)
「今は青!外!今!」の3要素(何を・どこへ・いつ)を短く伝えるのがコツ。
チーム練習への橋渡し(同じキューの継続)
「前→外→後ろ」「見る→決める→触る」など家庭とチームで同じ合言葉を使うと、習慣化が早まります。
雨天・屋内・少人数での代替メニュー
屋内での安全なメニュー(小ボール・柔らか素材)
ソフトボールやスポンジボールで足裏・インアウトの方向づけを中心に。家具・壁を保護できる環境で実施。
少人数1〜2人でできる対人代替
- 影DF:距離1.5mで追うだけ。ファーストタッチで外へ。
- 片足縛り:DFは片足ジャンプで制限、攻撃は弱い足限定で。
制約を利用した認知強化(視覚制限・音声合図)
- 直前コールの頻度を増やして即決する癖づけ。
- 視線を床→目標→ボールの順で移動させる練習。
まとめ—ファーストタッチを試合の武器にする次の一歩
日常化のコツ(短時間×高頻度)
1回20分より、毎日10分を2回。反復が質を作ります。記録と声掛けで「できた」を積み上げましょう。
次の連結(ファーストタッチ→パス・シュート)
前を向けたら即パス、外へ逃がせたら即縦突破、背後を取れたら即シュート。1タッチ目から逆算する思考をセットに。
継続の指針(2週間ごとの評価→調整)
- 2週で「10本チャレンジ」成功率+10%を目標。
- 伸び悩んだら、ドリル1〜3に戻って基礎を固める。
サッカーのファーストタッチ小学生向け試合で効く上達ドリルは、道具も時間も多くいりません。今日の1本目から、次の試合を変えるタッチを手に入れてください。